2016年06月25日

スキーイングイン津田沼(千葉県習志野市)

室内スキー場というと有名なのは、あのザウス。だが、それに先立って日本初のオールシーズン室内ゲレンデとしてオープンしたのが、今回取り上げる「スキーイングイン津田沼」。まさにバブルの産物として1991年にオープン。当時、相当話題を呼んだものの、近くにあのザウスがオープンしたこともあって来場者数が減少。1997年に閉鎖となった。

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(左)新津田沼駅に隣接した現在のイオンモール。(右)イオンモール店内。

現在はイオンモールが跡地に建っている。ザウスのオープンを見越していて、当初からそれにあわせて閉鎖する予定であったとも、あるいはイオンが出店するまで期間を区切っての土地利用だったとも、いろいろな話を聞いたことがある。新京成電鉄・新津田沼駅前に立地し、スキー場になる前は、京成電鉄第二工場の跡地であった。

ポリアクリル酸系ポリマーによる人工雪を使用。滑走面下の冷却パイプで雪の表面をマイナス2度に維持していた。滑走コースは全長120m×幅30m、室温は10〜15度。敷地面積18,565u、建築面積4,460u、延床面積8,264u。オーストラリアから輸入された屋内スキー場システムのソフト面の研究とデモを兼ねていたという。

東京に所用で出かけた日の夕刻、少し足をのばして久しぶりにJR津田沼駅に降り立った。新京成・新津田沼駅との連絡は相変わらず悪いまま。駅前の歩道に降りて、信号を渡り踏切を渡らなければならない。踏切のすぐ向こうにイオンモールの巨大な建物が建ち、それとつながって右手に新津田沼駅がある。当然ながら、室内スキー場がここにあった痕跡を示すものは何も残っていない。

フジTV「ねるとん紅鯨団」でも会場に使用されたことがあったという。スキー人口がこれだけ減少している現代では、とても考えられない施設であったことは確か。そんな記憶とは関係なく、夕方の退勤時刻になってイオンモールは多くの人々で賑わいを見せていた。(現地訪問:2016年4月)

posted by 急行野沢 at 09:00| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月12日

比良山スキー場(その3)(滋賀県大津市)

前回に引き続いて、比良山スキー場のレポート。比良ロッジから八雲ゲレンデを下って、ゲレンデの中心部までやってきた。いよいよメインゲレンデを観察する。

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(左)前方に第3ペアリフトの跡。(右)第2リフトの跡。右にAコース、左にBコース。

目の前には、八雲ヶ原の北西側斜面に数本のコースが並んでいる。一番左に第3ペアリフト(660m)があったようだが、リフト乗場の跡はわからないものの、前方の樹林に切開きの跡がはっきり残っている。その右にCコース(中級)・Bコース(中級)が並んでいた。Bコースは非圧雪だったようだ。背の高い草が茂りはじめているが、コースの跡はまだしっかり残っている。その右に第2リフト(460m)。こちらもリフト乗場の痕跡はわからないが、樹林の切開きの跡が残っている。一番右に初級向けの緩斜面Aコースがあった。

自然の地形を利用し、どのコースも狭く急なカーブや落ち込みもあって変化に富んでいた。山スキーに近い世界だったようだ。標高が高いため、この地域にしては雪質は良かったという。また、リフト待ちが少なく、客層としては家族連れなども多かったようだ。今日は北西側ゲレンデ最上部までは登ることはできなかったが、展望は素晴らしかったに違いない。

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(左)Aコースの中腹部から見おろす。前方は八雲ゲレンデ。(右)八雲ヶ原から八雲ゲレンデ方面を見上げる。

大パノラマや個性的なコースなどにより独得のカラーを持っていたため、固定ファンも多かったという。当初シングル1基だったリフトも80〜90年代に増強され、ペア2基・シングル1基となった。バブル期には拡張計画もあったが、自然保護の観点からの反対運動もあったようだ。

利用客の減少が続き、2004年3月にロッジやロープウェイを含むスキー場全体の廃止に至った。その後、2006年4月から2007年11月にかけて索道施設の撤去と跡地の自然回復が行われたという。

このスキー場が廃止されたことには寂しさを感じる一方、美しい湿原や樹林も広がる自然豊かな山域であることも知り、その自然がいつまでも残されることを願わずにはいられなかった。(現地訪問:2016年4月)

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(左)木道が整備された八雲ヶ原湿原。(右)北比良峠からスキー場上部が見える。その向こうに武奈ヶ岳が顔を出している。

こちらもご覧ください→「比良山スキー場(その1)」「比良山スキー場(その2)」