(左)センターハウス前にあったゲレンデマップ。文化北竜館に隣接していた第2ゲレンデの表記はすでにない。(右)2年前に廃止された第2ゲレンデ(2016年2月撮影)。
2017年秋に同スキー場のHP上に以下のような告知がされた。「いいやま北竜温泉スキー場は2017-2018シーズンをもちまして営業を終了いたします。昭和37年から55年間にわたりご愛顧いただきありがとうございました。『シニアもキッズもみんなのプライベートゲレンデ』のラストシーズンをお楽しみください。」
本ブログでも取り上げた通り、2年前には少し離れた場所にあった第2ゲレンデが営業休止となっていて、スキー場の存続は厳しいなかなという気がしていた。位置的には野沢温泉の手前にあり、バブル期あたりにはエスケープゲレンデという位置づけもあったのだろうか。いまではまったく客層の違うゲレンデと考えた方がいいだろう。
(左)駐車場付近から見たスキー場全体。リフトの左右に数本のコースがある。(右)ゲレンデ下にあるセンターハウス。
「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には「北竜湖スキー場」として、以下のように紹介されている。「野沢温泉の麓、北竜湖畔に広がるゲレンデ。文化北竜湖山荘を中心にしたファミリースキー場。ビッグゲレンデをもつ野沢温泉スキー場とはまたひと味違う環境。最大40度の斜度をもつチャンピオンコースあり。」リフトは第1ゲレンデにペア1基、第2ゲレンデ(2年前に廃止済)にシングル1基。
第1ゲレンデには、四半世紀ほど前に一度滑りに来たことがあるだけ。ペアリフトの両側にさまざまなレベルに応じたコースがあって、規模から感じるよりは楽しめるスキー場だった記憶がある。宿泊施設である文化北竜館は少し離れた北竜湖畔にあり、そのあたりの不便さもあったと思う。しかし、大きなゲレンデでガンガン滑るのとは違った、静かな冬の休日を過ごすにはよいところではなかったかと思う。
(左)ペアリフトとそれに沿ったAコース。(右)ペアリフト降場からAコースと山麓部のセンターハウス、駐車場をみおろす。
せっかくなので、営業終了まで1ヶ月を切った3月の平日に最後の滑りに出かけた。センターハウスで尋ねると、確かに今シーズン限りの営業ということだった。ポール練習をしている20人ほどのグループがいたが、それを除くと一般客は私ひとり。「ファミリースキー場」と称しているけれど、平日だったせいか、山麓部のキッズランドなどにもファミリーの姿はなかった。
ペアリフト両側のA・Bコースはポール練習の人たちが滑っていたのでそれなりのゲレンデ状態であったが、それ以外はゲレンデ整備も万全とは思えず寂しさも感じた。リフト上部からは関田山脈の山並を、意外な美しさで眺めることができた。
(左)ペアリフト降場からBコースを見おろす。前方に関田山脈の山並を望む。(右)営業終了後の様子(2018年5月)。
営業終了から1か月ほど経過した5月初旬、再び同スキー場を訪ねた。まだ、リフト施設やセンターハウスなどそのままの状態。リフトは搬器を外してあるが、解体撤去などはこれから行われるのだろうか。(現地訪問:2018年3月・5月)
こちらもご覧ください → 「北竜温泉ファミリースキー場(その2)(2022年12月19日)」