(左)県道の駐車スペース。(右)細い舗装道をのぼる。
輪島市の市街地から山間部に入ったところにある三井(みい)スキー場。5年ほど前から営業を休止しているらしい。「奥能登唯一のスキー場である輪島市営三井スキー場(同市三井町小泉)は6日までに今季の営業を見送ることを決めた。リフトが故障した上、管理を担う市スキー協会員の高齢化で人員確保がままならなかった。」(北國新聞2022年1月7日)
営業休止は2018年度から5期連続。雪不足が続き、新型コロナの影響もあったという。1980年開設のゲレンデは全長300mのコースがひとつだけ。市スキー協会のボランティアで運営されていて、平日はナイターもあったらしい。最盛期には学校の授業や家族連れでにぎわい、シーズン3,000人を超える利用者がいた。
(左)細道を登るとゲレンデがあらわれる。(右)ゲレンデ脇の小屋。
近くの黒川温泉スキー場を訪れた足で、こちらも訪問してみた。能越自動車道の「のと里山空港IC」を出て、県道1号線(七尾輪島線)で輪島の市街地に下って行く途中にある。比較的交通量の多い幹線道路の右(東)側の一段高い崖の上のような場所にある。どこから上がればわからないまま、しばらくあたりをうろうろしてしまった。
県道脇の駐車スペースのある場所から細い舗装道を上って行くとスキー場の建物とロープトウの機械があらわれた。見上げる斜面にはごく短い緩斜面があるだけ。トップに向かってゲレンデ右端にロープトウが設置されていた。その右側の小屋は営業時には休憩場所になるのだろうが、いまは草に覆われはじめていた。規模からすると、地元の子どもたちの練習やソリ遊びの場であるような印象を受けた。
(左)ゲレンデ全体を見上げる。(右)カバーで覆われたロープトウの機械。
地元の地理感に乏しいものにとってはわかりにくい場所にあるが、輪島市街地からは10kmほど、車なら15分ほどの距離である。輪島やその周辺の人々にとっては手近なゲレンデだったのだろうと思う。能登方面も近年は積雪が非常に少なくなっているようなので、このスキー場の営業も今後どうなって行くのか、予断を許さない。(現地訪問:2023年6月)
(左)ゲレンデ中腹から見おろす。