2009年04月19日

柏原(伊勢見山)スキー場(信濃町)

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(左)伊勢見山の丘陵南西斜面。 (右)ゲレンデがあった場所は上信越道が横切っている。

信濃町の中心地である柏原は、俳人小林一茶の出身地としても知られている。その一茶が、50歳で故郷永住を決意した時の有名な句。
「是がまあ つひの栖(すみか)か 雪五尺」

それくらいこの地は雪深く、ちょっとした斜面でもあればスキーができたほどだったと思う。その典型のようなゲレンデが伊勢見山スキー場だった。

伊勢見山スキー場は信越本線黒姫駅(1968年までは「柏原」という駅名だった)の東、信濃町の町役場の間近にある小丘陵「伊勢見山」の南西斜面に開かれていた。リフト1本だけの小さなスキー場だったが、駅から近かったこともあって、小学生のころ(1960年代後半)には父親に連れられて何回か出かけた。長野から旧型客車を連ねた編成の信越線の列車に乗り、柏原で下車。その時代のつねとして、駅からはスキーの道具を担ぎ、歩いてゲレンデに向かった。黒姫山麓にその後開かれた黒姫高原スキー場より早く1963年12月に開設され、1993年まで営業していたようだ。徐々にスキー客誘致の中心は黒姫高原に移り、当時も近場の子どもづれが楽しむ程度のゲレンデだったのではないか。その頃はこんな駅から近い場所にもスキー場がけっこう多かったと思う。

「'86 SKI GUIDE(山と渓谷社)」には以下のように紹介されている。「2〜3万年前に生息したナウマン象の化石が発見され話題になった野尻湖の湖畔にある。伊勢見山(標高759m)に10haが町を一望できる山頂から、中級者向きの伊勢見山スロープ、初中級者向きの中央スロープとなって広がる。同一町内に国鉄黒姫駅を間に黒姫スキー場が相対しており、混雑を避けたファミリー、地元の小中学生、講習会などが専門に利用している。リフト券は黒姫・柏原の両スキー場で利用できる共通回数券を採用」

信濃町役場の北にある信越病院の四つ角から北東にある丘陵の方向を見ると高い木のない一帯があるが、そこが伊勢見山スキー場の跡地。ゲレンデには低い木々が茂り自然に還ろうとしている。1基だけあったリフト(300m)やその他の施設の痕跡もなく、現在はゲレンデだった場所を上信越道が横切っていて、当時をしのぶよすがは少ない。私の持っている古い5万分の1地図(1/5万地形図「戸隠」昭和58年1月30日発行)にはこのスキー場のリフトが掲載されている。現在、伊勢見山には遊歩道がつくられていることが、信越病院の四つ角に掲示されていた。

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(左)伊勢見山の遊歩道の掲示。
posted by 急行野沢 at 17:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 信越沿線 営業休止のスキー場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うわー伊勢見山懐かしいです。自分は信濃町に親戚があって、冬に行ったときには伊勢見山でスキーもしました。70年代後半〜80年代前半ですが。今は上信越道の敷地になっちゃってるんですね。

自分は子供だったので、あのぐらいがちょうどいい斜面でした。確か麓では地元の子供達がジャージ姿でクロカンをよくやっていました。もしかしたら冬季オリンピックに出場した今井選手もここで練習してたかもしれません。
Posted by とおりすがり at 2010年01月01日 05:19
とおりすがり さん
コメントお寄せいただき有難うございます。私も父親に連れられて行きましたが、子どもにとっては丁度いいゲレンデでしたね。
Posted by 急行野沢 at 2010年01月01日 09:46
最近、訳あって信濃町へ足を運ぶ機会の多い南信出身者です。毎回、記事を読み、思いふけっております。詳細な記事、ありがとうございます。
さて、伊勢見山ですが、信濃町の町内からは今でもゲレンデ後が見てとれます。私がスキーを始めた頃には、すでに閉鎖されていたと思いますが、ゲレンデ後を眺める度に、子どもたちが遊び回っている姿が浮かんできそうです。
また、町内には、黒姫高原に現在もゲレンデがありますが、最上部のゲレンデ(第6リフト?)は今どうなっているのでしょうか?小さな頃、ゲレンデマップを見て、いつかはチャレンジしたいと思っていました。
ここからは私の想像の世界で恐縮ですが、私は黒姫山を眺める度に、北海道のニセコを思い出します。山の形や雰囲気がにているように感じ、山全体がゲレンデだったら…と眺めてしまいます。もちろん、今の時代に大規模な開発は無理だとわかっていますが、雪が降った山を見ると夢が膨らみます。
(山頂から滑降競技やったりして。。。)
Posted by もうすぐ30歳スキーヤー at 2013年10月07日 22:54
黒姫高原の山頂部の第6リフトは、もう何年も前から動いたのを見たことがありません。ゲレンデマッブにも載っていませんし、もう廃止ということだと思います。
Posted by 急行野沢 at 2013年10月08日 21:52
昔行ったスキー(場)のことを思い出したときにこのサイトに寄らせていただいてます。恐縮です。
黒姫第6ですか。
昔は黒姫の下の方のリフトは混んでいる事が多く、とにかく沢山滑りたかった当時の自分(小学生〜中学生)はガラ空きの第6まで上がり、第6ばかりを何度も滑ったこともありました。お陰で強制的に急斜面やコブ斜面の技術がついたかも?
第6は標高のせいか、いつもガスっていた印象が... 寒くて視界が悪く人もいない第6の急斜面を黙々と滑った後、下の方のゲレンデに降りていくと天気は快晴、人が沢山いて別世界、なんてこともよくあり。そういう意味でも「ストイック」なコースと言えましょう。
時代をさらにさかのぼると、幼少期に初めて黒姫に連れて行かれた頃、第6はまだなくて第2が上級者コースの代名詞でした。学校で「第2をちゃんと降りられた」と「豪語」する奴がヒーロー扱いされたりとか。その頃は第2がまだシングルで第1(低速ペア)の真上にありました。
Posted by とおりすがり at 2013年10月10日 08:33
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