2009年05月03日

妙高坪岳スキー場(新潟県妙高市)

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(左)現在ハイキングコースになっている道が、ゲレンデ斜面を登っている。 (右)尾根を辿ると坪岳山頂。その向こうに妙高山の展望。

関山駅付近から妙高山の山麓にある関・燕の温泉に向かってまっすぐ上っていく道がある。その道沿いには、国民休暇村スキー場や妙高スノーパークなどといった緩斜面のゲレンデがあるが、そのあたりから少し北に入った坪岳という小丘陵の南斜面に、坪岳スキー場は開かれていた。
「坪岳ハイキングコース」という標識をたよりに車を進ませる。未舗装の道になり、少々不安になりながら進むと、広場のような場所に出る。

目の前には、いかにもスキー場に適した斜面が広がっているが、ここが坪岳スキー場の跡地だった。ただ、リフトの跡など痕跡は何も残っていない。かなり急な斜面だが、ジグザグに林道がつけられて、ハイキングコースはそこを進むようになっている。おそらくはまっすぐ滑り降りれば最大40度という上級コースであり、ジグザグに滑れば初中級ということだろう。目の前の斜面にリフト1本(270m)がかけられていたと思われるが、リフト終点から左に、気持ちの良いカヤトの尾根を辿れば、わずかで坪岳の山頂に至る。山頂からは正面に妙高山、そのほか360度の展望が開ける。かつてのスキー場ガイドにも、「山頂から2kmのコースどりができる」という記載がある。

「'86 SKI GUIDE(山と渓谷社)」には「坪岳(標高750m)の南東斜面に位置し、1.5haと小規模ではあるが、なだらかな初級者コース、やや急な中級者コースとあり、スキー技術をマスターするのに適している。標高747~670m。スキー場開設は1961年(昭和46)。坪岳第一リフト266m。1回券70円、6回券350円」と紹介されている。

「スキー天国にいがた(1975年・新潟日報事業社)」によれば「東京学芸大学附属高の特別教育活動の施設として利用されていて、初中級向けに最適」とある。関山駅からバス15分、かつては妙高村主催によるスキー選手権大会やスキー講習会会場にとして利用され人気があったようだ。営業休止は現在まで入手している資料でははっきりしないが、90年代の中盤頃と思われる。私は残念ながら営業中に訪れたことはないが、良く晴れた日に山頂に登れば、頚城山塊をはじめとする周囲の雪山の眺めは、さぞかし素晴らしかっただろうと思われる。

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ラベル:スキー 妙高 新潟
この記事へのコメント
懐かしい。学大附高に在学中によく通いました。
ドカ雪になると雪上車で延々圧雪作業をしないと
ゲレンデに行きつけません。結局、昼食後リフト
運転に漕ぎ着け、無料開放!だったりしました。

国立大学付属校が管理したスキー場
古き良き昭和の遺構のみが残ります

Posted by arac at 2012年01月26日 23:38
坪岳スキー場にコメントをお寄せいただけるとは!当時の学大附高の方々は皆さんここでスキーをされたのでしょうか。
Posted by 急行野沢 at 2012年01月27日 15:18
付属高校の生徒はここで年に1回スキー合宿してましたね。大学の校舎を流用した重々しい校舎と言い何だここはと圧倒された記憶が。ここで初めてスキー履いて今ではスキーキチガイの端くれ。
Posted by とりの唐揚げ at 2021年05月15日 19:42
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