(左)リフト乗場とその向こう側には広い駐車場。左手にスキーリフトハウス。(右)「スキー天国にいがた」を参考に作図。
十日町は「雪国情緒」という言葉が似合う土地だと思う。雪と織物の町であり、毎年2月中旬に雪まつりを実施していることでも全国的に知られている。まだ越後の平野にたどりつく前の千曲川(信濃川)に沿う山間の町として、北信濃に住む者にとっては親近感のわく土地である。長野からは国道117号や飯山線をたどれば十日町に通ずるが、千曲川の下流に向かうと飯山あたりから積雪が増えていく。路側に積み上げられた雪の量が、この地方の暮らしぶりを感じさせる。
十日町市街から六日町(南魚沼市)に向かう国道253号線を進めば、左手に総合公園となっている丘陵が広がる。国道から一段上ると駐車場があり、その脇にリフトのコンクリート部分が残っている。その横の建物は地図に記されていたスキーリフトハウスだろうか。ここが、1971年(昭和46)に開設された十日町市民スキー場の跡地である。
リフト施設の痕跡などはそのほかには見あたらないが、周辺には何軒か、かつてはスキー客を相手にした店舗か宿泊施設と思われる建物が点在している。見上げるとすぐに稜線に達しそうな斜面ではあるが、そこに300mのシングルリフトが1本。リフト沿いにまっすぐ下る上級コース(最大斜度26度、平均17度)があり、その外側を左に迂回する中級・初級コースがあった。最長滑走距離1km。地元のスキーヤーを育てるなど、この地域のアルペンスキー界にとっては重要な位置づけがあったゲレンデのようだ。1993シーズンを最後に営業を休止した。
「スキー天国にいがた(新潟日報事業社 1975年12月)」によれば、「魚沼・頸城の連山を望み、眼下に信濃川を眺める風光明媚なスキー場で、国道253号沿線の交通の便も良く、初級から中級まで楽しめる。また、ナイター設備も完備しているので、ナイタースキーも充分に楽しめる」とある。十日町市街に近い都市型スキー場という側面もあったようだ。(現地訪問:12月)
(左)リフト沿いの上級コースの左には、迂回する中級・初級コース。(右)リフト乗場からリフトがのびていた方向を見上げる。
ラベル:十日町市民スキー場
当時六日町辺りのローカルなスキー場でパウダー(まあノートラックってことですね)求めてうろうろしてたんで、覚えてます
五日町とか、大湯温泉とか、あと浦佐も楽しかったです。
かやまキャプテンコーストや中里のナイター、ノートラ多かったですけどいまはいかが?
地元の人と今でも思い出話をするとき、「あのコースを滑れればたいしたもんだ。国道にダイビングしそうだし…。」と話題になります。
車社会になったので、多くの人は、その先にある六日町ミナミスキー場(当時)に行ってたようです。