(左)国道17号沿いにはいまも「白板高原スキー場」の看板。(右)メインゲレンデ全体。左下から右上の稜線まで錆びついたリフト施設が残っている。
国道17号を湯沢の市街地から南下する。間もなく道は芝原峠に向かって上り坂にかかるが、その左手にあったのが白板高原スキー場。国道沿いにまだ「白板高原スキー場」の看板が立てられていて、それに従って左手の平地にくだると稜線に向かってシングルリフトの施設がそのまま残っている。リフト乗場の隣には、ロッジの建物が崩れながら残っている。アクセス道路は遮断され、ゲレンデ下まで容易に近づくことができなくなっていて、何となくわびしさを感じさせる。
「スキー天国にいがた(1975年12月)」によれば「苗場山系のスキー場のうち最も湯沢温泉および国鉄越後湯沢駅に近く、国道17号線沿いで自家用車では最も便利が良く、広大なゲレンデで日曜・祝祭日家族連れでも混雑がなく安全であり、会社・学生等の団体合宿にはコース等が非常に喜ばれている。しかも練習・大会等の催しも好適である」と紹介されている。最盛期にはシングルリフト2基(430m、220m)とロープトウ(230m)を備え、ナイター施設もあったが、最後の時期にはリフト1本だけになっていたようだ。ゲレンデ面積は16.5ha。
「湯沢の民宿街でも最も安く宿泊できる。スキー場施設も料金は安く、大会等の資材も一式揃って申込次第いつでも利用できる」と同誌にあり、実際、学生サークルなどポール派を中心としたゲレンデだったようだ。経済情勢厳しい今日であれば「安価なスキー場」も売りになったかもしれない。「日本のスキー場・東日本編(1991シーズン)」には最大斜度42度(!)最長滑走距離1,500mと記されている。また、湯沢高原スキー場の最上部、大峰山から芝原峠にくだり、さらにこの白板高原スキー場に滑り込むというツアーコース(約8km)があったようだ。
(左)リフト乗場付近と尾根からリフト乗場にくだるコースの跡。(右)「スキー天国にいがた」を参考に作図。
山稜を隔てた東側には「神立高原スキー場」があり、かつて最盛期には朝5時半からの早朝スキーが行われていて、1980年代後半に出かけたことがある。その頃は、まだ山を隔てたところに白板高原は営業していたはずであるが、そんなローカルなスキー場に思いを馳せる余裕はなかった。営業開始・終了年月についての正確な資料を見つけていないが、営業終了は1990年頃と思われる。(現地訪問:2009年11月、2010年4月)
ラベル:白板高原
湯沢にちょくちょく行っても、なかなかいきづらいところですね。
いまでも迂回の初心者コースはいけそうなんですけどね…。
リフトの右側の急斜面もコースだったとは知りませんでした。
お次は城平ですか?(´∀`)
白板高原スキー場は今から20年前に廃業になったそうですよ・・・・・・・・。
その他・・・
福島県にある、白河高原スキー場の情報ありましたら教えてください。
記憶が定かでないのですが神立にファミリースキー場とか言う名前であったと思うのですが
潰れたスキー場があったことを思い出しました
白板より前三十年以上前に潰れたところです
バブル期以前になくなりリフト一本でした
ネットでも出てこない幻のスキー場かもしれませんね
緯度経度情報をお知らせします
建物はすでになく、リフト残骸があります
36.9237100,138.826370
ブーツを濡らしながらリフトまで近づこうとしましたが、あまりの足元の悪さに断念し、雪の重みでペシャンコになったロッジの廃材を眺めつつ引き返しました。ツタに覆われたリフトのやぐらが、天空の城ラピュタのワンシーンのようでした。