(左)ファミリーペアリフトの下からゲレンデ全体を見上げる。(右)レストハウス前にある案内図。
金沢市街から国道157号を走り、白山の山麓に向かう。以前は石川郡の吉野谷村・尾口村・白峰村などがこの国道に沿っていたが、現在は白山市に合併となっている。道筋に「白山麓スキー場群」とひとまとめにしたような案内表記があるのは、それほど多くのスキー場が林立しているということか、あるいは最近はスキー場の改廃が激しいということか。尾添川の深い谷に沿う国道360号に入れば、スノーシェッドが連続する。国道360号から新中宮温泉に左折する荒谷の分岐には「中宮温泉スキー場」の表記があるが、その上に「CLOSED」と貼られている。道標に従って進めば、広い駐車場に導かれる。駐車場の向こうには、新中宮温泉センターの建物も見える。温泉も隣接し金沢市街からも適度な距離だったと思うが、現在のスキー人口に対してはこの近辺にはスキー場が多すぎたということなのだろうか。
「オールスキー場ガイド2000(立風書房)」には、「山頂からは雄大な白山の全貌が眺められる。ゲレンデも整備の行き届いたコンディションを誇るスキー場。祝前日と土曜日に行われるオールナイト営業がファンをひきつける要因のひとつ。スノーボード全日滑走可能なのもボーダーに人気がある。ファミリーには託児所『キンダーランド』がある」と紹介されている。最大斜度37度(ダイナミックコース)、最長滑走距離3,000m。8基のリフトを備えた大規模といっていいスキー場だった。
(左)ゲレンデ中腹から最下部を見下ろす。(右)第3ペアリフト乗場から上部を見上げる。
広い駐車場の奥に何軒ものロッジ・レストランなどの建物があるが、それほど荒れ果てた感じはしない。ゲレンデを見上げれば右手には何軒かの食堂や民家が建っている。念のためにゲレンデ傍にいた小父さんに声を掛ければ、「何年か前にスキー場は営業をやめた」という返事がかえってきた。リフトは椅子をはずされた状態でそのまま残っている。圧雪車も車庫に置かれたまま。目の前に見上げるのが、斜度37度のダイナミックコースなのだろう。右手最下部のリフト沿いのファミリーコースやその上のロマンスコースは初級コースのようだが、全体には中上級が楽しいゲレンデ構成に思える。林道をたどってゲレンデ上部(第3リフト乗場付近)から見おろせば、草木が生い茂りはじめてはいるが、かなりの高度が感じられる本格的なコースに見える。遠く白山が霞んで見えた。
経営が困難となり2008シーズンより休業している。最後の頃はスノーボーダーが多いゲレンデで、食堂やリフト券(1日券2,500円)が安いことも評判だったらしい。1985シーズンに開設。バブル期におおいに人気を集めたであろうことは、オールナイト営業をしていたということからもわかる。しかしそんな繁栄ぶりは、いまではとても信じられない。施設は多少手を加えれば再稼動が可能と思えるが、その可能性はきわめて低いのだろう。斜面には一部重機が入って作業をしていた。(現地訪問:2010年6月)
【追記】
10年以上、営業休止の状態が続いているが、営業休止から廃止に向けて検討が進められていることが報道された。(2022年4月、北國新聞)
ラベル:白山中宮温泉スキー場
このスキー場だけはスノーボード人口の減少による倒産だと思います。
と言っても小学校にはいるまでの話ですが....
上部にTバーリフトがあり、山頂リフトと言っていたら、子どもはかんちょうリフトと勘違いして大声で「かんちょうリフトにいってるね!」といわれて恥ずかしい思いをした場所でもあります。
ナイターも魅力でしたが、少し滑れる用意なった子どもを安心して滑らせておくことが出来たスキー場でもありました。
シーズンが短いのが致命傷だったと思っています。
当時は、ウィンタースポーツ大流行で、スキー場はどこも超満員でした。
ここへよく来たのは、いつ来てもがらがらだったからです。(^^;
今のように当時混んでいたスキー場が、がらがらな状態では、このスキー場では営業可能なほど集客できなかったのでしょう。
私もスキー場に人が少なくなってからは、記憶の中から去ってしまっていました。
昔のようにウィンタースポーツ人口が、爆発的に増えない限り、どんどんスキー場は減っていくのでしょうか・・・ねぇ。
久しぶりに検索したら・・・休業してたんですね。
当時は地元以外に関西方面からも多くのお客さんが来てことを覚えてます。
オールナイトもやってましたね。
良い思い出がいっぱいの職場でした。
久しぶりに検索してみたら・・・。
かつて、シーズンに働いていたこともあったので、本当に残念です。
残念です。
20年位前、毎年のようにこの界隈のスキー場に行ってました。
ここはゲレンデでの花火大会が印象的でした。
食堂のトン汁定食もうまかったなあ。
私が小学生のころに、たまにでしたが行っていました
中宮スキー場、とにかく値段が安かったです
1日券が、近くの一里野スキー場の半額近くだったような気がします
滑ってみると意外と急なところもあって、家族向けというかボーダー向けだと、小学生ながらに思っていました
手袋を忘れてしまって、数か月後に取りに行ったという思い出もあります(笑)
今となっては県内のスキー場もほとんどなくなってしまって、なんだかさみしい気持ちになってしまいました
遠かったですが、当時には珍しい託児所があって、小さい子を安心して預けられたことが一番大きかったです。
思い出のスキー場です。
全てが低価格過ぎたのではないでしょうか。
無料大型駐車場、低価格なリフト券、滑りごたえのあるコース、レストランも美味しかったし、温泉もあったので、本当に大好きなスキー場でした。
閉鎖と知って、残念です…
人生の中で一番楽しかったぐらい夢の様な楽しい冬を過ごさせて貰った
スキー場です
今でも楽しかったな…と思い出します
村の方や関係者みんないい方ばかりでアットホームな最高のスキー場です
廃業は本当に残念です(;_;)
休業するシーズンまで毎年シーズン券を購入していました。
全盛期にはあの大きい駐車場に車が入りきらず、下の駐車場どころか路駐まで出ているほどでした。その路駐も係員の誘導で。
小さいながらもゲーセンもあったりしました。
夏場は大きい駐車場を利用し、カートやポケバイが乗れてたようです。
一里野温泉スキー場から見えるので、毎年復活を期待していますが、無理なんでしょうね・・・。