(左)スキー場入口の標識の裏側。(右)下部からゲレンデを見上げる。
以前、何かの調査で日本で一番住みやすいのは、富山県だという結果を見た記憶がある。海も山もあり、広い平野にも恵まれている。そんな富山県の中で、旧利賀村(現在は南砺市に合併)は少し特異な存在だったと思う。山に囲まれ、各集落も山稜や谷で隔てられた村だった。南砺市の中心部から、あるいは八尾あたりからも、国道471号や472号をたどることになるのだが、国道とはいえ急坂・急カーブが連続する細い道で、この先まとまった集落などあらわれるのだろうかと不安になる。しかし、新楢尾トンネルの東側、百瀬川に沿う一帯には水田も広がり、ほのぼのとした風情を感じさせる地域である。付近には合掌文化村利賀芸術公園、天竺の湯などの施設がある。
この百瀬川に沿う狭い平地の西側斜面にあったのが利賀スキー場。実は、3kmほど先に「スノーバレー利賀」というクワッドリフトも擁するスキー場がある。この「スノーバレー利賀」はリフトの支柱に地滑りによるずれが生じていることが分かったため2010シーズンの営業を休止したが、2011シーズンからは営業を再開する準備を進めている。
利賀スキー場の入口の標識は「この先3km スノーバレー利賀スキー場」に書き直されている。裏側には「利賀スキー場」とあり、こちらは以前の営業時そのまま。そして、その標柱の側面に「積雪線」という白い線がある。ここまで積雪があったということだろうが、なんという豪雪地かと思う。右に曲がれば駐車スペースの奥に、レストハウスらしき建物とリフトが残っている。下部の第1ペアリフトは椅子を除かれた状態で鉄柱などが残っているが、上部の第2リフトは撤去されているようだ。「利賀ふるさとの森林」として整備されているようで、養生している芝生には「進入禁止」と掲示があった。ゲレンデの特に上部の急斜面には樹木が茂り始めて、痕跡を消しはじめていた。
(左)ゲレンデ中腹から見おろす。
「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には「近くに富山県側の合掌造りで有名な集落がある。標高が高く雪質の良さと豊富な積雪。上部に迫力満点の35度のカベ。下部は初・中級向き。ほかにポール練習コースなど、コンパクトながら上級者に好評なスキー場」と紹介されている。リフトはペア1基、シングル1基。車では砺波ICから35km60分とあるが、距離はともかく急坂道がつづくので山道の運転に不慣れな人には厳しかったと思う。営業を休止したのは5~6年ほど前ではないかと思われる。(現地訪問:2010年9月)
【追記】
2017年1月16日~17日に利賀スキー場跡地で地滑りが発生して土砂が崩れ落ち、リフト乗場の小屋などが押し流されたりした。周辺の住民が避難する事態となっている。さらに20日には県道近くまで達し、県道は通行止めとなった。県道を迂回するルートの検討が行われている。専門家は急激な積雪で荷重がかかったことが原因ではないかとしている。(2017年1月)
ラベル:利賀スキー場
環境的にも地元以外の人が滑りにくるのは県内の他のスキー場が営業を終えてからだったのでしょう。
遠くのチームの友達とはこの大会が終わると1年間会えないので、シーズン終わりを伝えるちょっと寂しい大会でした。
何度も参戦したので思い出の強いスキー場です。
春の温かい気候の中でバーンもそれほど固まらない中でのレースでしたので、完走するのも難しい大会だった記憶があります。
でも富山市内在住だった私にとって、ここへ連れて行ってくれる家族に感謝する大会でもありました。