(左)広い駐車場に面してさまざまな施設があり、その背後にリフトが見える。(右)椅子がはずされただけで残っているリフトの施設。
いまは長岡市に合併となった小国町。ひとつ山を隔てた東は小千谷、西は柏崎という位置関係にある。この旧小国町の中心から東南東の方角の丘陵地に「おぐに森林公園」がある。キャンプ場やパターゴルフ・バーベキューなどアウトドア系の設備のほか、各種の体験ができる体験館や特産の小国和紙にちなむ「紙の美術博物館」、そしてトロン温泉の養楽館・延命の湯などの施設がある。それらの一角に小国スノーパークがあった。
「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」によれば「森林公園内に開かれたスキー場。基本的にソリ場だというユニークなゲレンデ。スノーモービルやスノーチューブも楽しめる。初級向き100%のゲレンデでファミリーや本当のビギナーに向く。レンタルあり。隣接する紙の美術博物館の駐車場脇に『養楽館』(休憩・食事・入浴)」と紹介されている。ペアリフト(116m)が1基あった。
小国町の中心街から「森林公園」の標識に従って車を進めれば、黄色いオプスタワーが見えてくる。広い駐車場を備えたこのタワーと養楽館の背後の斜面にいまもリフトがあるのが見える。リフト下まで行って見ると、椅子をはずされて一部草木に覆われているものの少し整備すれば再び運転することができそうだ。リフトはごく短いもので、斜面脇の遊歩道を登っても、あっという間にリフト終点まで行くことができた。リフト終点の周辺にもさまざまな森林公園としての施設があるようだった。眼下には小国の小盆地の風景が広がっていた。
(左)リフト終点の施設。(右)リフト上部から見おろす。
この規模では本格的なスキーというわけにはいかず、ソリやスノーチューブを中心とした施設となったのだろう。長岡中心地や柏崎からのアクセスは悪くないと思うが、雪遊びという程度の集客ではリフトを稼動するほどの意味はないと判断されたのではないか。1993シーズン開設と思われる。営業を休止した年代ははっきりしないが、この数年以内ではないかと思われる。(現地訪問:2010年12月)
【スキー発祥100周年】
今日1月12日は、1911年1月12日にオーストリア・ハンガリー帝国のレルヒ少佐が、日本に初めてスキーを伝えてからちょうど100周年。新潟県高田(現在の上越市)の陸軍第13師団に指導をおこなった。
ラベル:小国スノーパーク
地図だと山の中なので躊躇してたんですが、思ってたよりしっかりしてるんですね。
たぶん第3セクターの小国地域振興公社が出来たのが平成5年(1993)1月の広報おぐに(PDF)に出てるのでこの頃開設かと。
http://www.e-net.city.nagaoka.niigata.jp/elibrary/kouhou/index.cgi?area=oguni&year=h05&month=01
これによると、リフトは116mのペアリフト、小さい!
で、この小国地域振興公社が負債を抱えて特別清算したのが1998年8月(帝国データバンク)。
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p000503.html
森林公園は町の直営になったとはいえ、2000年のスキーガイドに載っているのは不思議な感じですね(柏崎日報)。
http://www.kisnet.or.jp/nippo/nippo-2001-10-13-1.html
ただ、リフトの状態をみると10年前から停止していたとは思えないので、その点はもう少し調べてみる必要があると思いました。