(左)遠景から見たゲレンデ全体。(右)駐車場入口の案内。
富山方面からクルマで国道41号を南下し、猪谷の先から宮川に沿う国道360号に入る。細かい雪が降り続いているが、新しく長いトンネルを幾つか通れば、「飛騨まんが王国」の案内板が見える。右折して宮川の橋を渡り、JR杉原駅の前を通って上がっていけば、前方にリフト乗場が見えて、やがて白木ヶ峰スキー場下の駐車場に導かれる。駐車場入口には「本年度の白木ヶ峰スキー場は休止致します」と表示されている。駐車場のまわりは、まんが図書館・宿泊施設・温泉施設おんり~湯やレストランなどの建物が取り囲んでいる。
見上げるゲレンデは、中間にある杉木立から下は緩斜面。その上はかなりの急斜面に見える。ゲレンデ右側のシングルリフトは初級者用なのであろう、中間部までの長さであり、左側のリフトは最上部まで達している。リフトは椅子をはずされ、雪に埋もれている。資料によると2009シーズン入込み数は3900人だったという。昨シーズンは土・日・祝のみの営業となっていたが、2011シーズンは営業休止となった。
(左)駐車場から見上げるゲレンデ全体。(右)雪に埋もれた第2リフト乗場。
まんが図書館や温泉施設などが併設されていた、というよりもスキー場の方がむしろ付随施設だったような感じを受ける。ファミリー向けには使いやすいスキー場だったようで、その時もちょうどソリ遊びに来た家族連れも見られたし、温泉や宿泊に来た人の車が何台か駐車場にとめられていた。
白木ヶ峰スキー場は1972年(昭和47)に、地元有志による開発機関によりリフト2基を建設してオープン。最大斜度32度、最長滑走距離1.2km、標高350m~515m。JR高山線の杉原駅からは徒歩10分程度だが、この駅に停車する列車の数は上下別に1日8本であり、鉄道を利用してのスキーはあまり現実的ではなかっただろう。
飛騨市観光サイトには「富山県との県境にも近い穴場的スキー場ゆえに、混雑とは無縁でスキー&ボードを満喫できる」と案内されている。シングルリフト2本、プライベートゲレンデのようなコンパクトさながら、第2リフト上部から滑走すれば上級者も楽しめただろう。宮川に沿う谷から目を上げれば、雪の白と木々の黒だけの色になった飛騨の山並みがどこまでも続いていた。(現地訪問:2011年1月)
(左)ゲレンデ中腹から、駐車場を囲むように建てられた「まんが図書館」や温泉・カフェテリアなどのさまざまな施設を見おろす。
【追記】
「飛騨まんが王国」のホームページには、2011年12月12日付で「昨年度休業いたしておりました『白木ケ峰スキー場』は今シーズンより正式に閉鎖となりました。長い間ご愛顧いただき本当にありがとうございました。なお、リフトは動きませんがゲレンデは雪遊びができますのでぜひご利用ください」と案内されている。
ラベル:白木ヶ峰スキー場
・坂上スキー場
26年(注・昭和)の全国大会以後一躍東海・北陸に名を売ったこのスキー場は駅から2km、2~3mの豊富な粉雪と共に絶好の回転バーンおよび長距離の滑降コースは上級者向きとして各地のヴェテランを集めている。
・大原スキー場
打保駅から4km余だが広大なスロープと3~4mの積雪は12月下旬から4月までスキーが出来上級者向きのスキー場でここをホームゲレンデとする大原スキー場からは、本県の代表選手を出しているスロープの整備とヒュッテの完備に地元では真剣に計画している。