(左)「遊らんど坂内」の大きな看板。(右)ゲレンデ手前に広い駐車場。
大垣方面から揖斐川町の中心部を通り過ぎ国道303号を辿れば、長いトンネルを何本か通り過ぎ山間部へと分け入っていく。横山ダムのところで左折して、横山貯水池の際を走るあたりで道は一段とか細くなるが、それを過ぎれば旧坂内村のほのぼのとした山村風景が広がる。山間の小盆地はちょうど桜や水仙の花が咲き、一年で一番美しい季節を迎えようとしていた。
村の中心近くに位置する「道の駅」のすぐ先には「遊らんど坂内」の大きな案内看板が掲示されているが、そこには小さく「スキー不可」と書き添えられていた。数年前からスキー場の営業は休止している。看板の箇所を右折して、桜並木と小さな流れに沿って進めば程なく「遊ランド坂内スキー場」の駐車場に導かれる。
広い駐車場の先には、「遊」という文字が壁面にある、三角形を二つ組み合わせたような洒落た外観のセンターハウスがある。ところどころガラスが割れ、2階食堂にはテーブルや椅子が散乱し、1階にはレンタルスキーの備品などが朽ちていた。その傍らにダブルで掛かるペアリフトの乗場がある。もっとも最後の頃は、ダブルのうち1基だけしか運行されていなかったようだが。リフトの椅子は取り外されているが、それ以外は営業時のままのように見える。
(左)印象的な外観のセンターハウスは廃墟に。(右)ゲレンデ中腹からリフト乗場を見おろす。
ゲレンデを見上げれば1枚バーンの隅々まで見渡すことができるので、ファミリー向けには適した斜面だったのだろう。ゲレンデ中央部に小高くなった場所があり、それがスロープに変化を与えていたようだ。その場所には桜の木があり、満開の花をつけている。背景の山並には、ところどころ残雪が見えた。
「さかうちダチョウ牧場ブログ」には、「(2009年12月08日)遊らんど坂内スキー場から残念なお知らせ。今シーズンの冬季営業は誠に勝手ながら休止することになりました、来シーズンの夏期営業再開も未定です。長年にわたりご利用有り難うございました」と記載されていた。2009シーズンが最後の営業だったと思われる。
「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には「ファミリー向けゲレンデ。愛知・岐阜のたいていの市街地から2時間以内の近さが魅力で、おしゃれな設備や施設も人気。休前日にはナイター営業もある。託児所1時間1,000円。2時間1,400円」と紹介されている。
期間は12月下旬~3月中旬となっているが、最後の頃は雪不足により営業日数は極めて少なくなっていたようだ。スノーボード全日・全コース滑走可能。人工マットにより、夏期もスキーが楽しめた。アクセスは近鉄揖斐線(現在は養老鉄道)揖斐駅からバスで50分、または、名神道大垣ICまたは関ヶ原ICから50km、60分と記載されている。(現地訪問:2011年4月)
(左)ゲレンデ全体を見渡す。
ラベル:遊ランド坂内
ものすごく思い出深い場所の記事を偶然みつけました。遊ランドが今はこのような状態だなんて、ショックでした。でもこちらサイトを拝見できて、昔の懐かしい記憶が蘇りました。いいサイトですね。ありがとうございました。
私も偶然にみつけました。このスキー場には1年間くらいお世話になっていました。遊ランドにはたくさん思い出が詰まってます。懐かしいです。情報ありがとうございます。
幼い頃ナイターで家族で行った時のこと、
センターハウスがオーダーストップ後だったのですが、
おじさんが好意でケーキセット?を出してもらった記憶があります。
ほかにも揖斐高原やら長者平、思い出深いものです。
失礼しました。
小さいころは、毎週土日には朝から晩まで遊らんどでスキーをしていました。
私たち地元民にとってもショックの大きい閉鎖でした。
でもこうして思い出深く感じてくださる方々が他にもいらっしゃることをとても嬉しく思いました。ありがとうございます。スキーはもうできませんが、また遊びに来てくださると嬉しいです。
小さいなりにグリーンシーズンの練習場所だったんですが、閉鎖されていたんですね・・・・
静岡の嬬恋までターフをしに行く気にはなれませんでしたので、名古屋からのマニアックなファンに支えられていると思っていたんですが・・・・・