(左)遠景から見た鳥坂山北面のゲレンデ跡。(右)右手はスポーツセンターの施設。奥の介護施設の裏に斜面がある。
胎内市を構成する旧中条町と旧黒川村の間を走る櫛形山脈は、南北約14kmしかない日本一小規模な山脈だと、登山ガイドブックには記されている。櫛形山脈の最北にある鳥坂山には、鎌倉時代から戦国時代にかけて鳥坂城が築かれていた。その鳥坂山の北斜面に開かれていたのが中条町民スキー場。
これまで調べたところでは開設・営業休止の年月は明らかでないが、20年程前には営業をやめていたのではないかと推測している。国道7号沿いで、トラックから荷物を降ろしている小父さんに声をかけてみると「鳥坂山の北側の、いまは介護施設があるあたり」だと教えてくれた。
「スキー天国にいがた(1975年12月10日・新潟日報事業社)」には、「町が冬期の運動不足を補うために設置したもので、初心者の人には適当なゲレンデである。コース及びゲレンデが狭いため500人くらいでいっぱいになる」と紹介されている。ロープトウ1基(120m、大人300円子ども100円)の施設があり、町民スキー大会やバッヂテストもおこなわれていたらしい。駐車場50台、食堂1軒30人収容、休憩所1箇所30人収容と記されている。アクセスは「新潟から羽越線50分中条駅下車徒歩30分またはバス5分、車では新潟から1時間」。
(左)介護施設の駐車場から、木々が繁りはじめた斜面を見上げる。
中条の中心部から国道7号線を村上方面に進めば、まもなく右手に鳥坂山が見えてくる。「櫛形山脈登山口」「白鳥公園入口」という標識を見て右折して進むと、何軒かの介護施設の建物がある。その裏手がゲレンデだったようだ。スキー場休止後はスポーツセンターのようになっていたようで、ゴルフ練習場・フィールドアスレチック・バッティングセンターなどという掲示も見られた。
ゲレンデ最下部はゴルフ練習場に転用されたのか、ネットが巡らされ水平に整地された跡がある。斜面全体に木々が覆いはじめ、スキーを連想させるものも残されていないので、それと知らされなければゲレンデであったとは気づきにくい。なるほど500人でいっぱいになるという話もうなづける小さなゲレンデであった。(現地訪問:2012年4月)
懐かしいスキー場もあり昔を思い出しました
中条町民スキー場は子供の頃の記憶としては、ねこやまスキー場と呼ばれていました
なぜねこやまだったのかはわからないのですが…
私は町から離れた地区の出身でしたので、親の運転する車に乗り、このスキー場、バッティングセンターで遊んだのを思い出します。
懐かしく閲覧いたしました。ありがとうございました。