(左)駐車場入口のゲート看板は破損していた。(右)駐車場付近から見上げた第1リフト。
2012シーズンの営業を最後に休止ということになった鳥越高原大日スキー場。何年か前に経営方法をかえたり、稼動リフトをスリム化したりして存続への努力が続けられてきた様子はなんとなく知ってはいたが、ついに営業を休止することとなった。1970年の開設、1980年代のスキーブームの頃は、小松市の大倉岳高原スキー場とロープウェイで接続する構想もあったが、後のブームの衰退により計画は消滅した。2008~2009シーズンはリニューアルのため休業し2011シーズン再オーブンしたが、2012が最後のシーズンとなりそうである。
同じく営業休止となる瀬女高原が国道沿いの便利な場所にあるのに比べて、こちらはかなり山深いところにある印象だ。国道157号を下吉野あたりで西に折れて、まだ残されている案内標識に従って車を進める。ときにか細くなりスノーシェッドをくぐる谷あいの道をたどる。こんなところにと思う場所にも集落があるが、廃屋も多いのか人の気配はあまり感じられない。
たどり着いたスキー場入口の「とりごえこうげん」と書かれた看板は、半分壊れていた。その先には広い駐車場。左手に第1ペアリフトが残っている。パラで架かる左側のシングルは随分前から動いていなかったようで、錆び付いている。その先には立派なセンターロッジが2棟並び立っている。ロッジの間を通ってゲレンデ下に立つと、左手にリフト券売場の小屋。小屋には「おとな2,000円、こども1,000円」という掲示が残されていて、最後の頃はかなり格安な料金設定であったことが分かった。
(左)立派なセンターロッジの建物。(右)センターロッジ前から見上げたゲレンデ。第4・第5ペアが残っているのが見える。
リフトは随分上のほうに、最後まで稼働していた第4・第5ペアが残っているのが見える。ゲレンデマップを見たとき、どのようにリフトに乗るのかと思ったが、いったん、左下にある第1リフトに乗って、はじめて第4・第5リフトに乗れるような構成になっていたようだ。その他の第3ペアや右手上部に通じていた第6ペアの痕跡は残されていない。いろいろな活用の方法も考えられているようで、ハイキングコースを示す案内表示も見ることができた。ゲレンデ脇にはさまざまな花が咲いているのを見ることができた。
「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には、「大倉岳の北斜面に位置し、大日湖を眼下にする標高650mのゲレンデ。ここは村ぐるみで開発したユニークなスキー場ですべてが村の直営。ゲレンデから少し離れた「バードミング鳥越」はアクアランド、プール、レストラン。リラックスルームを備え、日帰りでも宿泊でもOK。標高は低いが良質な雪に恵まれ、白山、日本海の眺望が見事」と記載されている。
最盛期にはペア6基、シングル2基のリフトを備えていた。最大斜度32度、最長滑走距離1400m。最後の頃はファミリー層を中心とした集客を狙っていたと思う。なお、当時は鳥越村であったが、現在は白山市に合併されている。ここも市町村合併により、存続が難しくなったスキー場のひとつといっていいのではないだろうか。(現地訪問:2012年5月)
(左)少し登ったところからロッジ付近を見おろす。
ちなみにロッジの建物は、画像左側はレストラン、右側は元レストランでしたが無料休憩所として使用されていました。
昨シーズンは何度かポールを張らせてもらったのですが、なくなるというのは残念ですね…
一時はそのままなくなるのではないか、という噂も流れましたが、地元の方を中心としたNPO「とりごえ」によって再開されていました。
http://www.clubberia.com/events/197403/
レゲエ、ジャムバンド、ロック、ハウス、テクノ、トランス、チルアウト、ベリーダンス、ファイヤーパフォーマンス、いしだ壱成と鎌仲ひとみトークショー、出店ブースも20店舗以上、24時間遊び尽くせる内容になっております。
私達はこの場所を有効利用して地域の活性化に繋がるよう全力で取り組んでおります。
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今週末皆様のお越しをスタッフ一同心よりお待ちしております。
小学生の頃よくこちらのスキー場に行っていました。学校のスキー遠足でも行きましたし、家族でも行ってました。今は亡き父との思い出がたくさんあるスキー場です。偶然このスキー場が廃業したと今さら知りまして、こちらのブログにたどり着きました。私が小学生だった1990年代はたくさんの人たちで賑わってましたし、広瀬香美や音楽が流れていた記憶があります。初心者コースのリストから乗り継いで上級者コースに向かうリフトがあり、そのコースが当時の私にとっては怖かったです。そんなスキー場が廃業してしまったと知ってとても悲しいです。時代の流れですかね。。
私も地元に帰った際にハイキングがてら訪れたいと思います。素敵な記事をありがとうございました。