(左)ねずみ薬師の北東斜面にスキー場があった。(右)オートキャンプ場から見たねずみ薬師、ゲレンデは山頂の左下あたり。
2005年に三条市と合併した南蒲原郡下田(しただ)村。清流・五十嵐川と秀峰粟ヶ岳・守門山に代表される自然豊かな地域である。八木ヶ鼻温泉や越後長野温泉といった泉質の良い温泉でも知られている。また、漢学研究者・諸橋轍次の生家・記念館を併設した道の駅『漢学の里・下田」が国道289号沿いにある。かつては国鉄弥彦線が東三条からさらに南東に向け、村内の越後長沢駅まで通じていたが、1985年にこの区間は廃止となった。
国道289号を五十嵐川に沿って上流に向かうと、やがて八木ヶ鼻と呼ばれる絶壁が左手にあらわれる。五十嵐川が削り取った、石英粗面岩の切り立った崖。ここはハヤブサの生息地でもあるという。五十嵐川をはさんで、その八木ヶ鼻に対峙する斜面にあったのが下田八木スキー場である。「ねずみ薬師」と呼ばれる里山の北東斜面にあたる。昭和42年12月20日の開設。地元の大会も開かれたことがあるという。休止年月は現在までの調査では不明だが、10年ほど前ではないかと推測している。
(左)国道289号から見た八木ヶ鼻。(右)最下部から見上げたゲレンデ。
国道289号が八木ヶ鼻のちょうど前を通るあたりに南側に上って行く簡易舗装の林道がある。入口には施錠がされているので、車を置いて歩いて登って行く。途中、コンクリート製の水道施設らしき建物のあるところで舗装は終わり、その先しばらく未舗装の道を進めば、ゲレンデ下に導かれる。軽自動車なら通れそうな道ではあるが、ゲレンデ下に駐車スペースがあったのかはよくわからない。
見上げるゲレンデは背の高いススキに覆われている。上部に行くほど急傾斜に見える。右手にプレハブ小屋があり、中には練習用のポールなどが置かれていた。地元の子どもたちのよい練習場だったのだろう。距離はせいぜい300mくらいだろうか。ゲレンデ規模から考えてリフトがあったとは思えないが、ロープトウくらいはあったように思える。ネズミ薬師への登山道と思われる道を、ゲレンデ上部まで登ってみる。下部から見上げた時よりも急な斜面に思える。対岸の八木ヶ鼻が迫力満点、それに向かって滑る気分はどうだったのだろうか。(現地訪問:2012年7月)
(左)ゲレンデ最上部から見おろす。正面に八木ヶ鼻。(右)ゲレンデ下部には小屋が残っていて、中にはポールなどが置かれていた。
実は、閉鎖したスキー場のカタログとかリフト券なんかを未だに後生大事に持っています。
オケジッタスキー場なんか、何時閉鎖したか分からなかったけど、このブログで了解しました。
ところで、関越国際大原スキー場ってつぶれているとばっかり思っていましたが、まだ春スキーでは丸山とタイ張ってるみたいですね。小さなスキー場にも生き残ってもらいたいです。
スキー場については、規模が小さければダメということにはならないと感じています。
と県内新聞などで報じられましたが、その後運営団体(会社?)が決まり、復活するそうです。
後は、お客さんが沢山来ることを願いたいです。
新潟在住で、上越→中越→下越→中越と移り住みましたが、「へえ、あそこにスキー場があったんだ」と驚かされることもしばしばです。
この下田八木スキー場は現在は営業していませんが、地元の森町小学校が校内のスキー授業と校内アルペンスキー大会(2月の第1日曜に実施)の会場として現役で使用しています。
11月中旬の日曜にPTA作業で草を刈り払い、1月下旬の日曜にPTA作業で雪踏みをし、それからスキー授業に取り組んで2月第1日曜の校内スキー大会を迎えます。
ブログにもありますが、写真に写っているプレハブ小屋にスキー授業やスキー大会の道具が格納されています。