(左)広い駐車場の奥に各種施設。(右)レストランの建物。その左に更衣室、さらにペアリスト。
昨シーズンから営業を休止した表万座。前回のレポートでは、冬期でもあったので、万座ハイウェイからの入口付近に立っただけだった。残暑厳しい8月下旬の1日、万座ハイウェイからアクセス道を歩いてゲレンデ下まで行ってみようと思い立った。「表万座スノーパーク」の看板がいまも立ち、クサリで閉ざされているスキー場入口からアクセス道を歩く。その道は「嬬恋牧場本白根山歩道」という遊歩道にもなっていることを示す掲示が道の途中にあった。だらだらとした登り坂の車道を20~30分も歩くと広い駐車場の入口に到達する。その正面奥には、レストラン、更衣室、リフト券売場、スキースクールなどの建物が点在している。左手に第1ペアリフト、右手にはクワッドの乗場がある。駐車場右奥には圧雪車が留め置かれていた。
ちょっと奇異に感じたのは、レストランの入口がゲレンデ側だけに向いていて、駐車場側にはないこと。バブル期にできたスキー場には、立派なセンターハウスの中を通らないとゲレンデに出られないようなのものが多かったが、そんなつくりは好ましいものではないと思っていた。ここ表万座は駐車場からはレストランに直接入れず、左右のリフトにすぐ乗れるようなかたちになっている。何はともあれ、最初にスキーヤーを商業施設に導くような配置ではないことに、なんとなくほっとする。
(左)椅子をはずされた第1ペアリフト。(右)クワッド乗場からゲレンデを見上げる。
左手の第1ペアリフト乗場は背の高い草に覆われ始めているが、椅子をはずされただけで整備次第ですぐに稼働できるように見える。レストラン右手にはクワッド乗場。建屋はシャッターを閉ざしているが、こちらも破損などしている様子はない。
レストランの脇を回りこんで、ゲレンデ側の入口から中をのぞき込んでみる。テーブルにはシートがかけられてしっかり管理されている。復活の日が来ることを信じているかのようだ。ゲレンデを少し歩いて登ってみる。クルマユリやヤナギランがゲレンデに咲き乱れている。見上げるとクワッドの終点が見える。休止されていても、すべての施設は再稼働が可能なように管理されているようすがわかった。遠くで雷鳴が聞こえた。最近の天候は急変しやすい。雷雨にならないうちにと、ゲレンデを後にした。(現地訪問:2012年8月)
(左)クルマユリ咲くゲレンデ中腹から、最下部のレストランを見おろす。
こちらもご覧ください → 2012年2月19日 表万座スノーパーク(その1)(群馬県嬬恋村)