2012年10月30日

清水山スキー場(小谷村)

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(左)ゲレンデ下の道沿いには小屋があり、その脇からゲレンデが広がっていた。(右)ススキに覆われた斜面を見上げる。

このスキー場のことを知ったのは、「'95オールスキー場ガイド(立風書房)」によるもの。この本には「JR大糸線南小谷駅より送迎車で。車は長野道豊科ICから70km。ポールトレーニング専用のスクール・清水山レーシングキャンプの専用ゲレンデ。Tバーリフト1基」と記載があった。また、2005年の中土小学校閉校記念行事として、この清水山スキー場でスキー大会が開かれたとの記事もみつけた。

小谷村の清水山というのはどのあたりかと地図で調べてみると、姫川に注ぐ中谷川の北側に位置する地名だとわかった。あのあたりにゲレンデがあったというのは初耳である。これは調べてみなければ、としばらく前から考えていた。残暑もやや落ち着き、秋の気配が深くなった1日、白馬を経て小谷へと向かった。

国道148号を小谷温泉口の交差点で右折、小谷温泉方面に向かう。途中、左折して中谷川を渡り山腹を清水山集落へと上って行く。その辺りで農家の庭先にいた小父さんに聞いても「清水山にスキー場はない」という。しかし、よく聞くと「小さなスキー場だったら、ここへ上がってくるS字カーブの下あたりにあったよ」とのこと。S字カーブのあたりから下を見ても良くわからなかったが、中谷川の北側に沿う道まで下ってみると、道の北側にはっきりとわかる南斜面のゲレンデの跡があった。

ゲレンデの跡は背の高いススキに覆われていたが、レーシング練習用のゲレンデだったからか、かなりの斜度があるように見えた。ゲレンデ下の道沿いにはいくつかの小屋があり、トイレやさまざなな器具の格納に使われていたようだ。

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(左)ゲレンデ下の道に沿ってスキーの道具を格納していたと思われる小屋がある。(右)ゲレンデ上部のS字カーブのあたりから見おろす。

ゲレンデから少し西側に立派な民家風の建物があった。往時には民宿でもやっていたのかと、縁先にいたご主人に声をかけてみる。なんと、この方がレーシング・キャンプの先生であった。各地から参加した子どもたちを、宿泊させながら清水山スキー場で指導にあたっていたという。降雪期にだけTバーリフトを斜面に設置していた。前記の中土小学校閉校行事あたりが、スキー場として機能していた最後の時期のようであった。がっしりした体格と優しそうな表情が印象的だった。(現地訪問:2012年9月)
この記事へのコメント
はじめまして、清水山スキー場の記事を見て
思い出したので書かせてもらってます。
自分は中土小学校閉校行事に参加ました。
そして最後の清水山スキー大会にも参加しました。おそらく川沿いの下の斜面に向かってTバーを張って道路より上の斜面がスタートエリアだったと思います。道路を挟んでのスキー大会なので道路を圧雪車で踏み固めて一枚のゲレンデにしたと思います。スキーの用具類は道の途中にあるバスの廃車の中が格納庫だったと思います。
ちょっとわかりにくい文章でゴメンナサイ。
Posted by at 2012年11月10日 21:14
清水山スキー場の話をお寄せいただき有難うございます。川沿いの下の斜面にTバーを張っていたのですね。道路を圧雪してゲレンデにしてしまうあたりは、村一体となっての行事ということなのでしょうね。
Posted by 急行野沢 at 2012年11月11日 09:31
こんにちは。
清水山スキー場のすぐ近くで宿をしている者です。
ここは私が小学生の頃に実際に小学校の行事や、ポールの練習で使っていたスキー場です。
この記事をみつけ、思わずコメントさせていただきました。

小谷村は40年前に3ヶ村が合併し小谷村となりました。10年程前まで旧村に一つずつ小学校があり、その小学校ごとに練習用の小さなスキー場があったと思います。
清水山スキー場は中土小学校の練習用コースで、ポールの練習で通ったことをおぼえております。

上の方のコメントにもありますが、当時は道を挟んで下側のコースにTバーリフトが一基設置されており、大会等の特別なときにだけ上のコースも使用しておりました。
そのときにだけ村道を雪で塞ぎ、コースをくっつけていたかと思います。

圧雪車も一台配置されており、コース下側にはノルディックの練習コースもありました。
とても思い出深い小さなスキー場です。

現在宿の関係者で、清水山スキー場でもう一度スキーやスノーボードを楽しめないか?と近くの方と相談中です。

記事にしてくださり感激です。
ありがとうございました。
Posted by 梢乃雪 at 2013年01月03日 17:45
梢乃雪さま 清水山スキー場について、詳しいお話をお寄せいただき有難うございます。清水山スキー場で、もう一度スキー・スノボができたら素晴らしいと思います。
Posted by 急行野沢 at 2013年01月04日 10:09
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