2013年01月26日

正ヶ洞スキー場(岐阜県郡上市)

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(左)たかす町民センター・図書館の前から。前方の鉄塔の向こう側の斜面がゲレンデだった。(右)ゲレンデ上部を見上げる。

奥美濃方面に出かけ、国道156号を走りながら「このあたりにあったのかな」と気になっていたのが、正ヶ洞スキー場。一度は高鷲図書館で受付の女性に尋ねてみたが、聞く相手を間違えたようでご存知なかった。多くの場合、廃スキー場探索で女性からあまり情報を得られたことはない。今回はたかす町民センターの窓口にいた年配の小父さんに尋ねてみると、「正ヶ洞スキー場なら、この前の道を向こうに行って下りはじめる手前の鉄塔のあたりにあったよ」と丁寧に教えてくれた。事前に地図などで予想していたとおりの場所だった。

町民センターの前の道を南西方向に向かうと、道の右側(山側)に送電鉄塔がある。その左側(西側)の斜面がゲレンデの跡のようだ。南向きの穏やかな斜面に見えるが、背の低い潅木やススキが生い茂っていて、痕跡はそれらの中に半ば飲み込まれつつあるようだ。斜面のようすからすると、道路のやや下までゲレンデがあったのではないかと推測される。何年か前まではリフトの残骸などが残っていたという情報もあるが、いまとなってはスキーに関係する痕跡はまったく見出せなかった。80年代末期にリフトが故障して、そのまま廃止になったという。

「高鷲村史・続編(昭和61年2月)」には「昭和31年1月、高鷲小中学校専用のスキー場として開設された。39年11月16日、賀陽宮恒憲を迎え改めて開場式を行った。昭和42年、スズケン医療株式会社社長鈴木鎌三の好意により、リフト1基が設置され、村が無償借用した。スキー場の経営は正ヶ洞区に委託されたが、59年からは村教育委員会の主管となった。」と記載されている。

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(左)鉄塔の場所からゲレンデ下部を見おろす。下部は正ヶ洞の集落、前方の山腹には東海北陸道が走っている。

「'76オールスキー場完全ガイド(立風書房)」の記載には「ゲレンデは斜度15度から35度まで、初級から上級まで幅広く楽しめる斜面が作られている。とくにゲレンデの中間から下はゆるやかな傾斜が続き、ビギナーの練習にはもってこい。また、このスキー場はひるがの高原スキー場とツアーコースでつながっており、上級者は2つのスキー場を楽しめる。雪質・雪量ともにすぐれており、常連のスキーヤーが多い。リフトは1基(200m)、ナイター・スキー学校なし、国鉄・名鉄バス名金線正ヶ洞下車徒歩5分」と紹介されている。

正ヶ洞の集落からは国道156号をこえた北側の山沿いにあり、周囲には棚田が広がっている。正ヶ洞からは歩ける距離であるし、国道156号からも近い。しかし、周囲に大規模なスキー場が林立するいまとなっては、ほんとうに小さなゲレンデに見える。長良川の谷を隔てた対岸には東海北陸道が走っているのが見えた。ここにスキー場があった頃には、あの高速道路は存在しなかったと考えると、何だか妙な気がした。(現地訪問:2012年12月)
この記事へのコメント
実はこのブログを見るようになって廃業したスキー場に興味を持ち、この生正ヶ洞スキー場のことをいろいろ調べて現地へ2年位前に偵察に行ってきました。

さすが急行野沢さん。
情報が細かいです。

正ヶ洞スキー場を偵察している時に見かけた地元の年配の方の話によると、リフトは1基ですが、どうもTバーリフトだったらしく、リフトの終点より上もゲレンデがあって、そこからは登って滑っていたそうです。
ちょうどゲレンデだったところを見上げると右奥(てっぺんは右にカーブして登らないと見えない)が1番てっぺんだったらしいです。
Posted by みや at 2013年01月28日 01:07
みやさん 情報お寄せいただき、有難うございます。リフトはTバーリフトではないかとのこと。長さを考えれば、そのとおりだったのかもしれません。
Posted by 急行野沢 at 2013年01月29日 19:51
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