(左)チャンピオンゲレンデ下の駐車場とパーキングハウス、その向こうにクワッドリフトとゲレンデ。(右)下部から見上げたチャンピオンゲレンデ。
7月の新聞報道(朝日新聞・長野版)では「昨シーズンの県内スキー場利用者は709万人で、2季連続で増加したことが県観光企画課の調べで分かった。(中略)増加率が最も大きかったのは、休止していたゴンドラリフトを再稼働させた王滝村の『おんたけ2240スキー場』で、前季の59%増の7万人だった」という記事が見られた。数年前には存続も危ぶまれていた「おんたけ2240」であるが、経営主体も変わり驚くほどの集客を見せているようだ。おんたけスキー場の名で開設したのは1961年である。
そうなると気になるのは、営業を休止してしまったゲレンデの復活。かつて、このスキー場には、現在の営業ゲレンデの下部に「チャンピオンゲレンデ」「高原ゲレンデ」「白樺ゲレンデ」が存在していた。今回はそのうち、チャンピオンゲレンデについてレポートしたい。「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には、チャンピオンゲレンデについて「エキスパートに人気のあるハードな斜面」と記載されている。1,500mの距離があり、最大斜度35度、平均20度。現在営業中のゲレンデに対して、ゲレンデトップに向かい右下にあたる位置にあった。2012シーズンから休止になったと思われる。私は残念ながらこのチャンピオンゲレンデは滑ったことがない。
(左)チャンピオンゲレンデ下部。レストハウスなど施設も充実。(右)クワッドリフト乗場。
7月の休日、「おんたけ2240」を目指す。御岳への登山者やキャンプ場ほか周辺の様々な施設への観光客など、アクセス道を進む車の数は意外と多い。現在、チャンピオンゲレンデ下部へはおんたけ休暇村の敷地を通らないと行けないようなので、施設の一部を利用した上で敷地内の散策路を歩いてゲレンデ最下部へと向かった。広い駐車場が3段に設けられ、一角にはパーキングハウスという建物がある。
その奥にはチケット売場や「チャンピオンハウス」という看板を掲げたレストハウス、独立したトイレの建物、そしてチェアを外されただけのクワッドリフトの乗場など充実した施設が残っている。クワッドリフトには一部、草木が絡みついたりしているが、整備すれば来シーズンからでも稼働できそうだ。見上げるゲレンデは上級向きのハードな斜面であるが、やはりそそられる斜面である。雪がきちんと付くかが問題であろうが。
チャンピオンクワッドの最上部は、現在も営業している第4リフトB線からも見ることができるので、ご存知の方も多いと思う。こちらも施設がしっかり維持されている。全体にリフト施設も建物施設もきれいに保持されていて、やはり状況が整えばチャンピオンゲレンデの復活も可能性があるのではないか、そんな期待を抱かせる。(現地訪問:2013年7月)
(左)チャンピオンクワッド最上部。右の支柱は第4リフトB線のもの。(右)チャンピオンゲレンデにあったゲレンデマップ。チャンピオン・高原・白樺の表記が残っている。
いつも楽しく拝見させていただいております。
当方は愛知在住ですが、おんたけスキー場は全盛期の頃よく行きました。
チャンピオンゲレンデベースのレストランには「焼肉ランチ」という、肉をカセットコンロで自分で焼くメニューがあって、当時の殿様商売的なゲレ食が多い中感心した思い出があります。
下手クソで上級コースを嫌う友人も、焼肉目当てに昼前には覚悟を決めて必死に降りて来ました(笑)
チャンピオンゲレンデはどのコースもクセがありました(記憶では・・)。
圧雪した一枚の急斜面というよりは、自然地形&当時はコブコブで、滑走者を選びました。
また山麓の急斜面なので雪質やコンディションはイマイチでしたので、さらに滑走者を選びました。
かつ独立性の高いゲレンデ&リフト構成・・一般的ではなかったですね。
今流行りの林間開放とか、初級者流入のない独立したゲレンデ構成を活かせると思うのですが・・今後の展開次第ですね。
レポありがとうございました。
おんたけ2240はまだおんたけスキー場時代にも何回か滑りに行きました。
そしてこのチャンピオンゲレンデも。
このゲレンデは開いている頃はゴンドラ頂上から滑ると10kmあるみたいで、頂上からノンストップで降りてくるとホント気持ちよかったです。
経営がマックアースになって来客が増えたようですが、このチャンピオン、高原ゲレンデが復活するとなお増えるのではとこの記事読むと期待してしまいます!!
ただ、ここのところの雪不足で十分な雪がこのゲレンデまで届くかどうか微妙ですが、何とか営業復活してほしいです。。。
白樺、高原ゲレンデのレポも楽しみにしています。
旨かったなあ…
私は木曽地域をメインに滑っていますが、ここは結構楽しいゲレンデでしたよ。急斜度で広く、オフピステンな一枚バーンの所が特にお気に入りでした。そこで転んで骨折をしたことも有ります。
ここは上部ゲレンデに比べやや標高が下がり、南斜面なため湿雪気味で閉鎖前も人気は殆どない状態でしたね。最近では積雪量不足で、人の少ないチャンピオンゲレンデより下のゲレンデへの人口降雪のコストが厳しかったのかもしれません。閉鎖以降センターハウス下部のゲレンデ跡地にスキーが出来るだけの雪が積もっている姿をあまり見た記憶が有りませんので。
最近はポコポコ色々なゲレンデが消えていき寂しい限りです。自分がメインにしている野麦峠も毎年のように閉鎖の噂が流れる始末。スキー不況に何か光明が差せば良いのですが、バブリーな金のかかる趣味とのイメージが強くでダメですね。
これからもちょこちょこ閲覧させて頂きます。
復活させようということでしょうか。
今後が楽しみです
復活するのでしたら嬉しすぎます。
今シーズン御嶽スキー場(おんたけ2240から改名)のチャンピオンコースが復活という記事を読ませていただき、昔通ったことを思い出しつつシーズンに入り早速御嶽のホームページを確認いたしましたが、1月10日現在このコースだけ滑走不可だったため電話で問い合わせましたところ、非常にガッカリな状況でした。
このコースには長い立派な高速クワッドリフトがあったのですが、電気保安協会からの指導で、10年以上動かさなかったリフトはもう動かしてはならないとされたためリフトが動かせず、代わりに1時間に1本程度のバスで上まで行ってもらう、待ち時間の間最下部のTバーリフトで遊んでてもらう、というムリのある回答でした。
これではコースが整備(長い急斜面で非常に大変)されても誰も行かないのではないでしょうか?リフトが動かせないとわかった時点でコース復活は白紙とするべきだった気がします。
ただ、期待薄ですが来期以降まだクワッドを動かす手段が残されていることを願っています。