2015年07月05日

ベルグ余呉スキー場(滋賀県長浜市)

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(左)スキー場へのアクセス道分岐に残る案内板。(右)レストハウス横にあったゲレンデマップ。

前回同様、今回も滋賀・福井県境に位置するスキー場を取り上げる。琵琶湖東岸の木之本ICで降りて国道365号を北上する。県境の栃ノ木峠の滋賀県側に、現在も営業を続ける余呉高原スキー場(ヨゴコウゲンリゾート・ヤップ)がある。さらにその手前に右(東)に「ベルク余呉スキー場」のアクセス道が分岐していて、その角には案内板がいまも建てられたままである。このベルク余呉は、余呉高原と同じ経営主体によるものだが、5年ほど前に営業中止となっている。

ベルク余呉のホームページには、2010年12月17日の日付でコメントが掲載されている。「お知らせ。(前略)今シーズンの営業はゲレンデ整備の遅れから残念ですが中止とさせて頂きます。ご来場を予定していただいている皆さまには誠に申し訳ありませんがご了承頂きますようお願い申し上げます。なお、姉妹施設の余呉高原リゾートヤップは通常通り営業いたしますので、ぜひご利用下さい。」

余呉高原と共通リフト券で一日に両スキー場を楽しむことができた。斜面構成は初心者30%中級者60%上級者10%。リフトはペア3基クワッド1基、最大滑走距離1600m、最大傾斜30度、トップ・ボトムの標高差は250m。北陸道木之本ICから27km、1000台の駐車場があった。余呉高原とゲレンデを接続する計画もあったというが、その後、余呉高原だけで十分という集客状況になったということだろう。

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(左)第一駐車場から、ゲレンデ下のレストハウスやレンタルスキーなどの建物と第1・第2リフト乗場が見える。(右)ルーキーコース中間部からゲレンデ下部を見下ろす。右手一段高い場所に第2・第5リフトの降場が見える。

国道365号から分岐する地点はゲートで閉ざされているので、約2kmを歩いて上りゲレンデまで向かう。アクセス道はところどころ崩れている状態だ。やがてレストハウスやレンタル・リフト券売場などの建物と、広大な駐車場があるゲレンデ下部に到着する。建物はガラスが割れ廃墟と化している。ゲレンデ構成はちょっと複雑。ゲレンデ最下部にはリフト2本の乗場がある。そのうち、左側のリフトはすぐ見上げた先がゲレンデトップでとても距離が短い。右手のもう1本は距離は長いがなだらかな緩斜面。しかし、その両リフトの反対側に逆に降る中級向け斜面があり、残りの2本のリフトはそちら側に架かっている。そのあたりのゲレンデは一部灌木が茂り始めていた。

リフトはチェアをはずされているものの、整備をすれば運転再開も可能な感じを受ける。谷を挟んだ向こう側には余呉高原のゲレンデが見える。関西方面からのアクセスは容易だが、他のゲレンデも隣接している。ゲレンデ構成にはどうも無理があったように思われ、どの程度魅力のあるゲレンデとしてとらえられていたか、疑問に思えるのだった。

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(左)第2リフト降場付近から、第1・第3リフト降場付近を見る。(右)第2リフト上部から下部の建物を見おろす。向こうに余呉高原のゲレンデが見える。
この記事へのコメント
余呉高原と共通だった頃に2度だけ訪れたことがありますが、第5リフトのトップから滑り降りられる予定だった上級コースは遂に日の目を見ること無く休止してしまいましたね。
広くもない中途半端な緩斜面と、下部の長い谷間の緩斜面で距離を稼いだロングコースのみという、ご考察の通り無理のあるゲレンデ構成でした。
今でなら無謀だろうと素人目ですら感じる計画ですが、当時がいかに勢いがあったのかわかりますね。
Posted by ワイゾウ at 2015年07月22日 00:08
地元に近い場所でしたし。こうなってしまったのは
残念ですね。コースを拡張しきるまでに休業って
言うのも.....

ゲレンデ構成は小さいながらも余呉高原は上手く出来てると思いますが、ベルクは面白い構造でしたね。
暖冬年には重宝しそうです。

無いでしょうけど、またスキーブームがやってきて
復活する光景を目にしたいものです。
Posted by yum2psn at 2016年01月23日 15:34
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