(左)寒水川に沿う県道の脇にある蛇岩の祠。(右)林道で車が乗り入れられるのはここまで、この先は荒れた林道を歩く。
Kさんは、夏から秋にかけてこの寒水でトマトづくりをされている。土地の人から聞いた話では、寒水を南北に貫く県道82号線の脇にある蛇岩の祠から、西側の山中に入ったところに寒水第2スキー場があったということだった。夏場になったら訪れてみようと思っていたが、なかなか機会がなかった。高山方面に所用で出かけた折に足をのばすことができた。
前もって連絡したわけではなかったものの、運よくKさんはトマト畑で仕事をされていた。聞いた話にもとづいて案内していただき、スキー場跡地まで一緒に行ってみることになった。蛇岩の祠から一段西に細い道を上った先で舗装は途切れ、その先、1kmほど未舗装林道に車を乗り入れる。
ただ、1kmほど進んだ先は、林道の路面が荒れていてとても車の乗り入れはできない。熊鈴も付け、山支度をして歩きはじめる。草が茂り倒木などもある道を20分ほど歩くと林道の跡は途切れる。以前はここまで車で上ってきたという。背の高い草に覆われているが、車数台くらい駐車できる平地があるように見えた。右上の斜面がどうやらゲレンデ跡のようだ。
(左)林道終点は小広い平地になっている。草に覆われているが、以前は数台分の駐車場があったと思われる。(右)ゲレンデだったと思われる斜面を見上げる。昔の牧草地の雰囲気は感じられた。
踏み跡らしきものをたどって右上(西)へと斜面を登る。広葉樹が茂ってはいるが、下草の雰囲気や斜度から見ると、ここが寒水第2スキー場の跡地と思えた。東向きの斜面は、中級者向けには程よい傾斜ではなかっただろうか。昔は牛の牧草地だったということで、冬期にわずかな積雪でも滑ることができたという。リフトやロープトゥもなかったけれど、当時は明宝方面で唯一のスキー場だったので結構にぎわっていたらしい。
Kさんからのその後の情報によれば、寒水村の名家が開発したもので、いまでいう地域活性化を先取りしたものらしい。ただ、時代を先取りしすぎて周囲はついていけないという面もあったようだ。

(左)少し上ったところから斜面を見おろす。
スキー場があった年代は40年以上昔だろうか。その頃はいまほどマイカーでスキーに出かける人は多くなかったと思う。とすれば、県道沿いのバス停から歩いたのだろうか。その時代には、スキー場まで数キロ歩くなどは当り前だった。そんなことをKさんと話ながら、山を下った。(現地訪問:2016年8月)
さて、以前住んでおりました飛騨市にあったスキー場の情報です。
国道41号線を富山方面より数河峠を下り、かわいスキー場へ入っていく峠の手前に黒内(くろうち)という町名の地域があります。現在は、扇状地形を利用して桃とりんごの栽培をされています。私が3年程住んでいた30年前にはすっかり果樹園となっていましたが、当時果樹園の方々からは、当地がスキー場であったとお聞きしました。(因みに、私が住んでいた3年間は、昨シーズン並に雪が少なく、ひだハイランド、かわいの両スキー場は大賑わいでした)
既に果樹園になって久しいのてすが、アーカイブとして残されるため、是非ご取材ください。
黒内選果場 0577-75-2815
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