2018年02月25日

野沢温泉スキー場のリフト改廃(その3 中間部)(野沢温泉村)

前回に引き続き、野沢温泉スキー場の廃止リフトについてのレポート。今回は中間部の廃止リフトについて見ていきたい。リフトの設置場所についてはいまひとつ自信がないので、過去の情報に詳しい方がいらしたら、ご指摘をお願いしたい。(→コメント欄のDOKAさんのご指摘により、リフト場所の記載について修正しました。ご指摘ありがとうございます)

■長坂第3リフト
1987年版の資料によると長坂ゲレンデから長坂ゴンドラ中間駅にかけて、ゴンドラとほぼ平行してこの長坂第3リフトが描かれている。リフト乗場やルートも「あのあたりだったか」と推測する程度のことしかできなかった。乗場は長坂フォー中間部あたり、降場は長坂ゴンドラ中間駅付近だったという。現在の長坂ゴンドラ中間駅によって機能は代替できそうだが、牛首・黒鞍あたりを集中的に滑りたい人には重宝されたのだろうか。

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(左)前方左下に長坂ゴンドラ駅が見える。その少し上部から右手の山上に向けてリフトがあったと思われる。(右)長坂フォー中間部。乗場があったのはこのあたりか。
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■日影第3リフト
日影ゲレンデから、現在のパラダイス下部をつないでいたリフト。こちらもだいたいの位置を推測することしかできなかったが、乗場は日影フォーよりも上部(以前の日影第2の上)、降場はパラダイス中間部にあったという。日影ゴンドラでその機能はほぼ代替できそうだが、かつては野沢の代名詞でもあったシュナイダーコースを滑る人には便利なリフトだったのだろうか。

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(左)日影ゲレンデ。前方に見える山上に向けてリフトが架かっていたはず。(右)日影フォーリフト中間部。乗場はフォーリフトよりも上部にあった。
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■湯ノ峰第2リフト
現在の湯ノ峰ペア(湯ノ峰第1リフト)終点から、上ノ平ゲレンデ上部に向けて架けられていたリフト。湯ノ峰や水無は野沢では隠れ家的な場所で、個人的には好きなエリア。しかし、このエリアから脱出するには非圧雪の牛首・黒鞍コースに挑むか、平坦な道を半ば歩くようにパラダイス下部に出るしかない。このリフトがあれば、容易に上ノ平に戻れるのに、と思う。

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(左)湯ノ峰第1リフト(湯ノ峰ペア)降場。この付近に第2リフトの乗場があったはず。(右)上ノ平ゲレンデ、やまびこ駅直下。湯ノ峰へのブナ林コースが分岐する。リフトの終点はやまびこ駅よりも上部の小毛無ゲレンデ右下にあったという。

次回、山頂部のリフトについて取り上げたい。

こちらもご覧ください → 野沢温泉スキー場のリフト改廃(その1) 野沢温泉スキー場のリフト改廃(その2) 野沢温泉スキー場のリフト改廃(その4)
posted by 急行野沢 at 22:19| Comment(5) | 飯山線沿線 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
続編を楽しく読まさせて頂きました。前回に続き、私の知るところをお伝えさせて頂きます。今回の3本のリフトは、ゴンドラの設置によって不要となった点が共通しているかと思います。
まず長坂第3リフトですが、私が初めて野沢温泉を訪れた1990シーズンには稼働しており、滞在期間中に数回利用しました。乗場は急行野沢様のご想像通り、右側の写真の中心に見える小屋の近辺です。降り場は長坂ゴンドラ中間駅のすぐ近くで、中間駅にも湯の峰ゲレンデにもストレス無く行ける場所でした。なお翌1991シーズンに長坂ゴンドラが4人乗りから12人乗りに架け替わったのと同時に廃止されています。リフトの跡は、日影トリプルから長坂ゲレンデへ通じるコースの途中、谷間のようになっている所から左手山側に目を凝らすと、林が切り開かれたように見える場所があります。廃止されて30年近くになるのでかなり判りづらくなっていますが。
日影第3リフトは、私が訪れた1990シーズンには既に廃止されていました。しかしその時点で廃止から数年経っていたにもかかわらず、乗場や支柱の一部は撤去されず残されていました。乗場は現在の日影フォーの降り場より若干上がった場所で、当時の日影第2ペア降り場からも上らなければ乗り継げない昔ながらの不便な接続状態と見て取れました。降り場は現在のパラダイスフォーの中間付近になります。実際にパラフォーに乗って右手後方を注視していると、中間地点近辺で日影ゲレンデ方向に林が切れた部分が見られ、ここに通っていたと想像できます。接続していた上の平第2リフトは現在のパラフォーに比べ全長が半分であることから、この箇所で乗り継がれていたと判ります。日影ゴンドラの設置によりその使命を終え、廃止されたものと考えられます。
湯の峰第2リフトは前述の2本より数年長く残り、私も何回か利用しました。乗場はご想像通り、現在の湯の峰ペア降り場から数十メートル下った場所で、古い時代のリフトにしては接続がスムーズでした。降り場はご想像よりさらに上部、長坂ゴンドラやまびこ駅の上、小さな小毛無ゲレンデを見上げて右側の場所にありました。これまたそのまま、やまびこ駅や小毛無ペアにストレス無く行ける場所でした。このリフト、途中で長坂ゴンドラと交差する箇所があるのが珍しく、跡についてもブナ林コースから目を凝らすと林が切り開かれている場所があるのが判ります。こちらもゴンドラの輸送能力増強により不要と判断されたものと思われます。
長坂第3、湯の峰第2とも自分が利用していた時は、他のリフトが大行列状態(特にゴンドラは1時間待ちがしょっちゅう)であったのに対し、全く列ができずとてもスムーズだったのを憶えています。需要が無くなったとは言え味わい深いリフトだっただけに、廃止された時はとても残念に思ったものです。
以上、長文になってしまい大変失礼いたしました。引続きの続編、楽しみにお待ちしております。
Posted by DOKA at 2018年02月27日 00:14
敦賀国際スキー場の検索でここに来ました。

私が野沢温泉村に住んでいた頃には長坂第三も日影第三も湯の峰第二も稼働していました。場所はDOKAさんご指摘の通りです。両リフトともに回数券で乗れたのでお客さんの余り券を貰った各宿のバイト連中がよく利用していました。そう、ゴンドラ券買わずにシュナイダー・牛首を滑れたので重宝していたのです。当時はシーズン券もなかったのでいろいろ知恵を絞って安く乗っていました。お客さんが使わずに宿に残していく回数券というのは結構な量になるので最適でしたね。
長坂第三も日影第三もゴンドラ掛け替えで廃止、湯の峰第二も日影ゴンドラ掛け替え後の利用者減少で廃止になっています。

あと向林展望リフトはジャンピング・グランプリの上級コースに滑り込むことができこれもバイト連中の練習場になっていました。
Posted by 元ヘタレレーサー at 2018年03月15日 17:41
とおりすがりで失礼します。
昔々ノルディックをやっており(一応荻原兄弟と同じ試合に出たことも)野沢によく練習合宿で行きました。

練習場所はゲレンデではなくクロスカントリー(以下XC)の周回コース(ジャンブ台の麓周辺の林間)とジャンプ台なのですが、長坂第3にはよく乗りました。シーズン初め等雪が少ないときには上の平の林道がXCのコースになり、麓の宿からそこまで行くためです。XCは基本、登りは自力なのですが(汗)、麓から上の平まで自力はさすがにしんどすぎ&ゴンドラは贅沢すぎ、ということで長坂第3が丁度よかったのです。

長坂第3は長くてゆっくり、意外と斜度があり、山の間を行くちょっと孤独感の漂うシングルリフトだったような。なんとなく思い出します。

そして上の平での練習後は麓まで滑るのではなく、下りのリフトに乗って帰りました。レース用のXCスキーは斜面を下る能力に乏しく(細くて軽くてふにゃふにゃ、エッジなし)、あれで普通のゲレンデを下るというのはかなり無理というか。せっかく上の平まで行ったのに何やってんだ、って感じですが(笑)。

下りのリフトって、山の麓の方を向いて降りるので、妙に浮遊感というか、開放感があるんですよね。XCのトレーニングで疲れた体を休めつつぼーっとしたり。

ゲレンデで思い思いに滑るスキーヤー達を横目に、坂を上り下りしたり飛んだりするという... まあこんな風変わり(?)な野沢の思い出もあるということで。
Posted by いちノルディック複合経験者 at 2018年04月26日 16:58
長坂第3の思い出をお寄せいただき、有難うございます。下り乗車とは驚きました。
Posted by 急行野沢 at 2018年04月26日 18:59
 いちノルディック複合経験者様のコメントを見て思い出したことがありましたので追記いたします。

 長坂第3が下り乗車可能だったとは知りませんでした。このリフトにはシングルでは珍しく足掛け・手掛けが設置されていました。構造の説明が難しいのですが、通常は横に開けてあって乗降には支障無い構造でした。
 距離が長いリフトなので重宝していましたが、急な下りでも乗れるよう安全に配慮した物だったのかも知れませんね。

 しかし同じく下り乗車が可能だった向林展望リフトには足掛け等はありませんでした。あのリフトも結構な急傾斜でしたが、距離が短かったからなのかな。
Posted by DOKA at 2018年08月18日 12:49
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