（左）長良川を渡り上っていくとゲレンデ下に至る。（右）倒壊したロッジの建物。
久しぶりに奥美濃を訪れる機会があり、平家平スキー場の跡地を再訪してみた。国道156号沿いの北濃駅前からわずかに北に進むと、東側に渡る細い橋がある。その橋を慎重にわたり、坂道を上がって行くと平家平スキー場の跡地に出る。
前回訪問から９年の歳月が過ぎ去っているものの、その佇まいは大きくは変わっておらず少々安堵する。とはいうものの、ゲレンデ下にあるロッジの建物の崩壊具合は前回よりもずっと激しいものになっている。屋根の妻部分に「ロッジ平家…」とあった建物は、すっかり潰れている。
季節のせいもあろうが草木が斜面全体を覆い、ゲレンデの痕跡を消し去ろうとしているかのように思える。斜面中央にある赤い屋根の建物は、前回訪問時にはなかったような気がするが記憶がはっきりしない。以前は斜面の下に立つとリフト乗場やリフト券売場の小屋も見渡せたのけれど、それらは樹木に覆われ近づくことさえ難しくなっている。
（左）ロッジ前からゲレンデを見上げる。（右）リフト乗場は樹木に覆われわかりにくくなっている。
スキー場施設をすっかり撤去し斜面に植樹などが行われることもあるが、このようにいつまでも痕跡をとどめている場所もある。その違いは土地所有などや廃止の形態によるのだろうか。不勉強でわからない。廃ゲレンデ訪問者の勝手な気持ちとしては、平家平の痕跡に再び出会えたことは嬉しかった。（現地訪問：2019年8月）
こちらもご覧ください → 「平家平スキー場（その１）」
高速ができてすっかり国道を通ることもなくなって忘れていました。ここのそばの小さなゲレンデではオフロードエリアに模様替えしたところもあったようですが、そのまま廃棄となっていたんですね。
ゲレンデも国有林を切り開いたところは廃業すると植林しないといけないけれど、毎年休止届を出せばそのまま放置でもいいと聞いたことがあります。
90年代半ばよりスキーを始め、今でも細々と続けている万年中級スキーヤーです。
確か、91年の正月、長良川鉄道を使い北濃まで行ったことがあります。（スキー場がお目当てではなく、正月、時間を持て余し、どこか田舎を訪れたいというだけでした）
終着の北濃付近をあてもなく散歩していると、急坂を上った所に急にゲレンデと思われる開けた土地と、左手にリフトらしきものが見えました。
しかし、リフトは動いてはおらず、ゲレンデにも人はいませんでした。その後、スキーを始めて色々なゲレンデを訪れましたが、あの時見たゲレンデは何だったんだろう、という疑問が時々湧きあがり、今まで分からずじまいでしたが、今日その謎が分かりました。
感謝いたします。
これからも含蓄のあるレポート、楽しみにしております。