(左)ゲレンデ下のレストハウスは健在。(右)レストハウス前からゲレンデと右手の第2リフト跡を見上げる。
前掲の平家平再訪に合わせて、高平スキー場跡も訪れた。こちらは、以前訪れた時から平家平と違って、植樹などがされて園地風に整備されていたのだが、しかし草木が繁って薮っぽくなり、ゲレンデの痕跡もわかりにくくなっていた。
国道156号から「高平延年の森 この先500m」という看板を見て西側に折れる。しばらくすると道は左右に分かれるが、右の道を選択して進めばレストハウスの前に導かれる。レストハウスの周囲やそこから見上げたゲレンデ跡も、ずいぶん樹影が濃くなったような気がする。斜面は桜の木や草に覆われて、ゲレンデの痕跡は日々薄れているようだ。その一角に、一番右手にあった第2リフト乗場の残骸は残っていて、かすかにスキー場としての名残が感じられた。
(左)第2リフトからレストハウスを見おろす。(右)もう1基のリフト(第1リフト?)の残骸。
先刻の分岐までもどり、今度は左手へ進む。右手にもう1基リフトの残骸があったはずだが、今回はなかなか見当たらない。すっかり木々に覆われてかすかに頭を出したリフト乗場の残骸をようやく見つけることができた。さらに進むと道すがら「ブラザーの森」という案内板が見られ、自然保護活動が進められていることが告げられている。
遊歩道としても整備されたものか、各所に方向を示す道標も設置されている。ただ、季節のせいもあって、ヤブ気味の遊歩道を歩く気にはちょっとならない。林道のような幅広の道が九十九折で上部へと進んでいるが、その道もやや崩れがちである。やはり時間の経過とともに斜面は自然に帰ろうとしていて、前回見えたような奥美濃の山々の展望は、成長した木々に遮られてかなわなかった。(現地訪問:2019年8月)
一帯は「ブラザーの森」として自然保護活動の対象となっているようだ。
こちらもご覧ください → 「高平スキー場(その1)」