(左)リフト下からゲレンデを見上げる。(右)左がテンカベ、右が林間コース。
「天栄の壁(テンカベ)」と呼ばれる名物コースがあった。そんなことから、2015年3月に福島方面のスキー場踏破の際、一度だけ訪れたことがある。羽鳥湖の奥に位置していて、アクセスが悪かった記憶がある。諸般の事情から現在、遠出ができないので、その時の記録をもとに振り返ってみたい。
訪問時には駐車場に30台ほどの車があった。滑っているのは初心者のスノーボーダーがほとんどで、スキーは数人だけ。テンカベは滑りごたえもあり、けっこう楽しめた。迂回コースはなんとなく降りてきてしまう感じで、中級以上には物足りない斜面。両者の差が極端だった。リフト1本(566m)だけだが、レストラン・レンタルなどは充実していた。
(左)テンカベの上から見おろす。(右)林間コースからゲレンデ下を見る。
地元広報などにより、2022シーズンの営業休止が告げられている。開設は1995年だから、比較的新しいスキー場である。「近年の地球温暖化による雪不足に加え、いまだ収束の見えない新型コロナウィルスの影響により昨シーズンの利用者はピーク時の3割にまで落ち込んでおり、運営的にも厳しい状況が続いております」と記されている。
また、老朽化の著しいリフトに多額の修繕費用が必要であると触れられている。他のアウトドア施設への転用も検討されるようだ。村内小中学校のスキーは村が利用料を負担して、羽鳥湖でおこなわれる予定だという。
(左)駐車場には30台ほど。(右)1回券数本滑った。
スキー場ガイドの紹介では「二股温泉と湯元温泉がベース。全長940mのエンジョイコースは平均10度、ビギナーでも楽しめる林間コース。上級者には最大38度のテンカベコース」とある(オールスキー場完全ガイド2000・立風書房)。ローカルな雰囲気をしみじみと感じさせるゲレンデだったと思う。来シーズン以降の動向も予断を許さない。(写真はいずれも2015年3月訪問時)
<追記 2022年12月>
スキーリゾート天栄で使用していた圧雪車が売却された。ということは、もう復活はないと考えていいと思う。
中日新聞の記事をご参照くださいhttps://www.chunichi.co.jp/article/371063
同スキー場については、あまり馴染もなくどのような取り上げ方をすればよいのかと少々頭を悩ませていたところです。いずれ何らかのかたちで本ブログで取り上げたいと考えています。