(左)アクセス道には「オリオン」の文字。(右)ゲレンデ下の休止の案内。
戸狩温泉スキー場のホームページで、今シーズンのオリオンゲレンデの休業が告げられている。「今シーズン、オリオン第1ペアリフト並びにオリオンクワッドリフトの運行は休止とさせていただきます。尚、オリオンゲレンデは雪上を自由に使える貸し切りエリア『スノーバカンス村』としてオープン致します。」
戸狩はペガサスとオリオンという2つのゲレンデが沢を挟んで両翼のように広がり、その奥にすり鉢状のとん平ゲレンデがあるという構成。オリオンゲレンデが休業ということは片翼がなくなったような感じではないだろうか。やはり戸狩のメインはペガサス側であり、現状では過剰になりすぎた広さを整理する意味もあるのだろうか(→休止の事情については、コメント欄に情報をいただきました)。戸狩スキー場としての開設は1956年。
(左)オリオン第1ペア。(右)オリオンクワッド。
戸狩温泉スキー場は私が小学1年のときに、はじめて訪れたまともなスキー場(当時は戸狩スキー場)。従って、私にとっては思い出深いスキー場である。父親に連れられて飯山線に乗り、戸狩駅からは2kmの道のりを歩いたことを憶えている。マイカーでスキーに行くことなどは稀な時代であった。当時は現在のペガサスゲレンデにシングルリフトが1~2本かかっていた程度だったと思う。その頃は民宿が多く、「民宿の戸狩」などと呼ばれていた。屈曲リフトも名物であり、いろいろと話題もあった老舗スキー場といっていいと思う。
その後、バブル期を経てゲレンデの規模は拡張された。近年はスノーボーダーが多く年齢層も若いという印象が強く、オールドファンには足を運びにくい雰囲気に感じられた。最近は雪ちゃりスノーライドなど新たな取り組みも行っている。集客のためにはそうした方向性になるのだろうとは思う。
(左)オリオンゲレンデ・スキーセンター周辺。(右)遠景から左・ペガサス、右・オリオン。
12月中旬、ゲレンデオープンの少し前に現地を訪れてみた。アクセス道にはオリオンゲレンデの文字は残るものの、オリオンゲレンデ入口には「オリオンゲレンデ及び食堂、レンタルショップは休止中」と案内が出ていて親切。
オリオンゲレンデの下部まで行ってみると、傍らには圧雪車もスタンバイしている。施設自体に変わりはなく、貸し切りの受け入れはできる準備がされているのだろうと思う。現在のゲレンデ面積は過剰な気もするし、このままオリオンゲレンデがどうなるのか、予断を許さないと思う。(現地訪問:2021年12月)
(左)営業を続けるペガサスゲレンデ。
<追記 2022年12月>
オリオンゲレンデは2023シーズンも、『スノーバカンス村』として運営されるもよう。一般ゲレンデとして復活する可能性はないと思われる。
ちょうどオリオンゲレンデ前に停めて、登り坂を板を担いでスタートした場所です。
温泉も近くて便利でした。
野焼きの影響で火事が広がってリフト小屋などが燃えた影響と詳しい友人に聞きました。
残念です。
ちょっと調べてみたら、去年の4月23日の火災でした。
YUKIYAMAアプリを利用したり、ファットタイヤの自転車をゲレンデで走らせたりとか、積極的なプロモーション活動されているところなので残念です。
そり食堂のご主人に打ち上げ花火を上げてもらいました。
オリオンゲレンデの真ん中にある大きな柿の木は、冬の寒風に晒されて天然の干し柿がなっており、子供が小さかった頃にはよく柿をもいで食べたものです。
お隣り信濃平は一足先に(といっても20年前ですが)廃止され、このままでは戸狩も同じ運命を辿ってしまうのでは…と危惧しています。