2017年07月14日

武尊牧場スキー場[その2](群馬県片品村)

前回に引き続き武尊牧場スキー場のレポート。
武尊牧場スキー場について「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」では、「夏季に放牧場になる傾斜地を利用したスキー場。天然雪に恵まれた高原エリアに加えて、下が草なので雪が少なくとも滑れる好条件をもっている。上部の二合平ゲレンデが広大なオープンバーンで見晴らしが素晴らしい。全体的にゆるやかな斜面。子供用ゲレンデも充実していて、ファミリースキーヤーにも好評」と紹介されている。

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(左)栃の木コースから下部を見おろす。(右)第5ロマンス沿いのスラロームコースを見上げる。

首都圏からは近いスキー場であったが、沼田ICからは意外と距離があり、オグナほたかなども手前にあった。リフトはペア4基・シングル2基。いっぽう「首都圏発 スキー場と宿2003」では、スノボ比率90%となっている。各種アイテムを二合平ゲレンデに設置したことが紹介されていて、スノボ集客に舵を切ったことがわかる。

以前、武尊山登山の折に最上部の第6リフトを利用した。スキー場がクローズしても夏山リフトは運行されるのだろうか。それを確認したくて、ゲレンデ内を登っていく車道を進んで第6リフトの下まで行ってみた。

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(右)前方に第2リフト終点、手前に第3ロマンス乗場。(右)第3ロマンスから見た武尊山。前方の谷状に下るのは馬立コース。

最上部まで、ゲレンデを縫うように上るので、リフトや斜面の様子を見ることができた。第1ロマンス降り場からはゲレンデ下部を見おろし、第2・第3乗継点はゲレンデ中間部でもあり、上下を見渡してこのスキー場の規模を再確認することとなった。

以前、手こずった記憶がある馬立コースをのぞき込み、柳沢コースを見上げる。第6リフトは稼働しておらず、脇の登山者用駐車場にも車はなかった。あとでネットで確認したら夏山リフトは運行しないとなっていた。ここからは緩やかで広い二合平ゲレンデを見上げることができた。

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(左)第6リフト。上部に2合平ゲレンデを見上げる。(右)第3ロマンス沿い。白樺のある風景も美しい。

西方にはまだ稜線部に雪を残す武尊山の姿が美しい。周囲には白樺の木立もあり、華やかさには欠けるものの雰囲気のよいスキー場だった。スノボ中心となってから関心がなくなっていたが、こうしてみるとクローズがなんとも惜しまれるゲレンデに思えた。(現地訪問:2017年5月)

こちらもご覧ください → 武尊牧場スキー場[その1]
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2017年06月24日

武尊牧場スキー場[その1](群馬県片品村)

武尊牧場には、まだ東京に住んでいた1990年前後に数回訪れている。スノボが流行する前の頃で、素朴なこのスキー場の雰囲気が好きだった。近年は、ほとんどスノボ専用ゲレンデのようになっていたようである。

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(左)スキー場への道には案内は残っている。(右)広い駐車場から屋根のある階段を上がってゲレンデへ。

昨年10月に武尊牧場スキー場を運営する指定管理者から2017シーズンを最後にクローズすることが発表された。「10月4日付け一部の新聞に掲載されましたが、ほたか牧場スキー場は、今冬2016−2017シーズンの営業を最後に、スキー場をクローズさせていただくことになりました」。

かわりにオグナほたかにアイテムを充実させた大規模なスノーパークを開設すること、また、同社のオグナほたか・宝台樹・ほたか牧場キャンプ場の営業は継続されることも発表された。客足は最盛期の半分以下に落ち込む一方、リフトなど老朽化した施設への設備投資は難しいとの判断がされものと思われる。

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(左)スキー場内にあるゲレンデマップ。(右)少し上ったところからゲレンデ下部を見おろす。

群馬方面に出かけたついでに武尊牧場まで足をのばしてみる。スキー場に至る道沿いには「武尊牧場スキー場」の案内板が随所にあり、まだ撤去されてはいない。スキー場下には2段の駐車場が広がっていて、ゲレンデへは覆いのある階段を上っていく。

ゲレンデ下部にはレストハウス・券売所・レンタル・スクール・パトロールなどの建物が集まっている。それらの一部はガラスが割れるなどしていたが、クローズ後、まだ時間がたっていないので各種施設も営業時ほぼそのままの状態である。ただ、営業休止を案内する明確な掲示は見られない。

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(左)第1ロマンスリフト。(右)ゲレンデ最下部から第5ロマンス沿いの斜面を見上げる。

リフトはチェアを外されたままの状態。右手には第1ロマンスの乗場から終点まで全体が見渡せる。メインの第5ロマンスや第2リフトの下に立って見上げると、ゲレンデ中腹あたりまでしか視線は届かない。記憶にあるよりも大規模なスキー場であったことをあらためて知ることとなった。(以下、次回へ続く)(現地訪問:2017年5月)

こちらもご覧ください → 武尊牧場スキー場[その2]
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2016年07月16日

万座ロープウェイ(群馬県嬬恋村)

本ブログでたびたび参考にさせていただいている「失われたロープウェイ」に万座ロープウェイが掲載されていて、以前から気になっていた。その記載の再確認をする程度のことしかできないけれど、万座は比較的身近な存在なので出かけてみた。

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(左)万座スキー場・プリンスゲレンデ付近。(右)「全国スキー・ゲレンデ案内(1962年11月、実業之日本社)」ほかを参考に作図。

同サイトによれば、万座スキー場開業の5年後の1961年にスキー場内に建設され、21人乗りの搬器が朝日山の山麓駅(万座駅)と白根山地蔵岳中腹の山頂駅(白根展望駅)間の547mを約4分で結んでいたという。通年営業で、グリーンシーズンは白根山湯釜観光の足であった。

「全国スキー・ゲレンデ案内(1962年11月、実業之日本社)」には万座温泉スキー場について以下のような記載がある。「バスで入ってバスで帰るのもいいが、滑れる人なら志賀高原から横手を越えて、また草津から弓池を通って訪れ、帰りはまた山を越して帰りたいものだ。また。ロープウェイの完成で志賀高原、草津へのツアーも約40分短縮された」

同誌には「弓池から草津へ」のツアーコース(中上級)が「万座からの帰りによく使われるコースで、多少天気が悪くても迷う心配は少ない」として紹介されている。行程は「万座スキー場−(第1リフト・万座ロープウェー15分)−弓池(上り下り20分)−振子沢頂上−(下り30分)−殺生−(下り10分)−草津天狗山スキー場」。1972年に国道292号(志賀草津道路)が開通し、1971年にロープウェイは廃止となった。ただ、スキーシーズン中は最期まで賑わっていたようだ。

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(左)万座プリンス下から見た朝日山ゲレンデ。第一リフトは左側。(右)朝日山第1ロマンスリフト(休止中)の終点。国道292号が目の前を通っている。

久しぶりに万座温泉を訪れる。朝日山ゲレンデは数年前から営業を行っていない。朝日山第1リフトの終点付近にロープウェイ乗場があったはずである。万座中心部から車で上り国道292号に出て左折すれば、すぐ道の左脇に朝日山第1リフトの終点がある。ロープウェイ乗場は反対側の台地の上にあっはずだ。

もう少し志賀側に進んだところから右手の斜面に取り付き、尾根上に出たら左手の最高点に進む。コンクリート片や錆びたワイヤーが点在して、ここがロープウェイ「万座駅」だったことがわかる。

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(左)万座ロープウェイ「万座駅」の跡。谷を隔てた前方稜線上に「白根展望駅」があった。(右)「万座駅」跡から振り返る。右手遠くに万座スキー場ゲレンデ。左下に万座温泉街。

谷を挟んで向こう側には白根山の山稜が見える。その一角の土が出たところが「白根展望駅」だったのだろう。遠めにコンクリートの土台のようなものが見える。ただ、現在は白根山周囲1kmは立入規制が敷かれているので、そちら側に近づくことはできない。前方の駅に降り立った後、白根火口南斜面を滑り、さらに逢ノ峰西麓を回り込んで、現在の草津スキー場の最上部にたどり着いたものと思われる。

スキー人口が減少した現在では、このような施設があっても難しいとは思う。そもそも足元の朝日山ゲレンデが休止となってしまった。しかし、個人的には万座から入って草津に降りるという、このコースを一度たどってみたかったと思う。(現地訪問:2016年6月)

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(左)「万座駅」跡から遠望した「白根展望駅」跡。(右)白根山レストハウス駐車場(現在規制中)付近から山腹を見上げる。当時は「白根展望駅」からこちらに滑降したはずだが。
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2014年04月29日

猿ヶ京スキー場(群馬県みなかみ町)

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(左)ダムによってできた赤谷湖の向こうに猿ヶ京温泉。(右)赤谷川の対岸から遠景したゲレンデ跡地。

三国峠を越えて苗場や田代・みつまた方面へと続く国道17号。関越トンネルが対面通行でいつも渋滞していた時代には、何回か月夜野ICで降りてこのルートをたどったことがあり、またその途中にある猿ヶ京温泉を拠点にしたこともあった。その頃はこの温泉地の奥にスキー場があったことに気がつかなかったし、関心も抱かなかった。かつては三国街道の関所があった場所であり、また、1958年の相俣ダム建設により湖底に沈むことになり現在の地に移転した温泉地でもある。

国道17号は赤谷湖の東岸から北岸へとぐるっと回って、猿ヶ京温泉入口の交差点にたどりつく。右折して進めばこの温泉地を代表する旅館・ホテルが建ち並んでいる。そのまま進んでいけば道はいつしか森林の中へと分け入り、その先には駐車スペースがあらわれる。スキー場の駐車スペースであったのかはわからない。左手に斜面を見て進めば、その先で車道は終わる。数年前にこの地を訪れた時には斜面の下に壊れかけたプレハブなどが見られたが、いまは「太田和花の山」として整備されている。

植樹がなされ遊歩道や四阿もつくられているが人の姿はない。初級者には適度だったと思われる幅広でなだらかな斜面には、満開の桜が点在し、足元には黄色い水仙が咲き乱れている。視線を上げると谷川岳が残雪をまとって輝いていた。

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(左)ゲレンデ下の駐車スペースから斜面横を見る。遠く谷川岳が見える。(右)ゲレンデ下から斜面を見上げる。

実はこのスキー場は比較的最近の山岳地図や道路地図などにも痕跡が残っているので、ずいぶん前から取り上げようと思っていた。しかし、過去のスキー場案内などの文献資料がまったく見つからなかったため躊躇していたもの。

ようやく最近になって、このスキー場を紹介している資料を見つけた。「完全独占スキー(昭和34年12月30日、池田書店)」には「猿ヶ京スキー場(群馬県利根郡新治村猿ヶ京大田原)」の紹介として以下のように記されている。「上越線後閑駅よりバス連絡(東武バス)50分(50円)猿ヶ京温泉下車。可能期間=12月下旬〜3月上旬(中級向、やや粉雪)旅館4件 500〜1,000円(法師への途中にあり、初心者向のゲレンデ)」。また。「県別シリーズ8 郷土資料事典 群馬県・観光と旅(昭和43年1月10日初版、昭和49年10月1日改訂版、人文社)」には、「猿ヶ京温泉」の説明として「冬は湯街北側の山麓斜面に、スキー場も開設される」とある。

これらの資料から推測すると、1960〜1970年頃がこのスキー場の最も賑わって時期ではなかったかと推測される。程よい斜面に見えたけれど、近年は積雪に難があっただろうし、何より周辺にスキー場が林立していて存続は難しかったのだろうと推測する。(現地訪問:2014年4月)

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(左)ゲレンデ跡地は「太田和花の山」として整備が進んでいる様子。(右)斜面中腹の遊歩道から見おろす。
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2014年02月01日

サエラスキーリゾート尾瀬(その2)(群馬県片品村)

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(左)途中の案内板には「スキーリゾート」の文字も残ったまま。(右)ホテルの営業は続けられている。右手がスキー場センターハウス、左奥にホテル。

本ブログでサエラ尾瀬のノースウィングの営業休止についてレポートしたのが、昨年6月。そして昨年11月には同スキー場のホームページでスキー場営業の全面中止が発表された。ホームページには「2013-2014ウィンターシーズンは、スキー場の営業を諸事情により中止とさせていただくことになりました。日頃からご愛顧いただきましたお客様には大変申し訳ございませんが、予め、ご了承下さいますようお願い申し上げます。また、サエラリゾートホテル及びログコテージの営業は行います。近隣のスキー場及び観光等でお越しの際は、是非、ご利用ください」と記されている。

サエラ尾瀬は、尾瀬・片品エリアでは最も遅く開設したスキー場。ホテルのあるサウスウィングと反対側のノースウィングと、山頂を挟んで両側にゲレンデがあり、当初はクワッド2基、ペア2基で運営されていた。昨シーズンはサウスウィングのメインゲレンデ、クワッド1本だけの営業となっていた。初心者の練習用にはちょうどよいコースで、ファミリー向けには適したゲレンデだったとは思うのだが。滑走距離は1,000m。最大斜度15度・平均斜度10度では、ちょっと滑れる人にはもの足りなかっただろう。ホテルなどの営業は続けるとのことだが、近隣にはスキー場が多いのでそれらへの送迎で冬季の宿泊客が確保できるという計算もあるのだろうか。

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(左)ゲレンデ下のクワッドリフト乗場、センターハウスやスキー学校の建物。(右)ゲレンデ下から見上げる。降雪機も雪に埋もれていた。

「ニッポンのゲレンデ2013(実業之日本社)」には「広い緩斜面はゲレンデデビューに最適。コンパクトなゲレンデだが、上質の空間を提供するスキーセンターとホテルを備え、リーズナブルに楽しめると評判。……パークは誰もが楽しめるよう設計。スキーセンターの隣には『サエラリゾートホテル尾瀬』が建つ」と紹介されている。駐車場台数は1,500台となっているが、いまとなっては過剰に思える。

椎坂峠にトンネルができて尾瀬方面へのアプローチはずいぶん便利になった。あらためて現地に向かうと、途中の案内板には「スキーリゾート」の文字も残っていた。センターハウス入口には昨シーズンの「第1クワッドのみの営業」の掲示が貼られたままになっている。リフトなどの施設は当然そのままの状態でただ雪に埋もれているだけ。ホテルの駐車場は除雪作業が行われ、ホテルの営業は続けられているようだ。最近のスキー人気の復調の兆しをみると、復活のタイミングを狙っているようにも見受けられるのだが。(現地訪問:2013年12月)

こちらもご覧ください → 2013年6月26日 サエラスキーリゾート尾瀬・ノースウィング
posted by 急行野沢 at 01:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 群馬県 営業休止のスキー場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする