2021年12月12日

五日町スキー場[2023シーズン営業休止](新潟県南魚沼市)

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(左)ゲレンデ下から見上げる。(右)並列で架かるセントラルリフト。

五日町スキー場のホームページで本年9月に「2021-2022冬期シーズン休業のお知らせ」が告げられた。「突然ではございますが、この度、新型コロナウィルス感染拡大の影響により2022年の冬期シーズンの営業を休業いたすこととなりました。(後略)」感染しにくいとされてきた子どもたちへの感染が強く心配されるとも触れられている。

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(左)セントラルリフト乗場とゲレンデ下の建物群。(右)セントラルリフト中間から見おろす。

五日町スキー場には、1998年3月に一度だけ訪れたことがある。実質リフト3本の
スキー場だけれど、緩急の勾配があるコースがあって、それなりの滑りごたえがあったと思う。地元の少年たちが練習に励んでいたことが記憶に残っている。

スキー場ガイドには「国道17号線沿いにあり、越後三山の雄大な山並みが一望できる。平均11度から32度のカベまで多彩に楽しめる」と紹介されていた(「日本のスキー場・東日本編'91・山と溪谷社)。最長滑走距離は2,300m。上越新幹線浦佐駅からバス10分。

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(左)ゴルフ練習場。(右)GREEN HOUSE脇から高原ゲレンデを見上げる。

11月下旬に現地を訪問してみる。国道17号から少し西に入った場所には、民宿街を示す看板も見られた。ゲレンデ下部にはセンターハウスやパトロール、レンタル、食堂などの建物がある。かつては賑わったであろうロッジも見られる。ペアとシングルがペアで架かる斜面は幅広の緩斜面である。

「グリーンシーズンを11月28日まで延長」という趣旨の看板を脇に見て、ゲレンデの中の車道を上って行くと、セントラルリフトの終点、高原リフトの乗場のある平坦地に出る。傍らには「五日町ゴルフ練習場入口」と看板があり、グリーンシーズンとはこれのことかと納得する。

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(左)高原リフト乗場。(右)高原ゲレンデ右奥には山頂リフト。

GREEN HOUSEと書かれたレストハウスの脇から見上げる高原ゲレンデは、ほどよい中斜面。その上には、遠目に山頂リフトも見える。こう見ると意外に奥深いゲレンデに感じられる。振り向くと越後三山が秋の晴天に輝いていた。休業理由がコロナだけであれば、収束すれば復活しそうだが、どうなのだろうか。(現地訪問:2021年11月)

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(左)セントラルリフト上の平坦地から越後三山を望む。

<追記 2022年12月>
2023シーズンも営業休止と思われる。


2021年11月24日

石打花岡スキー場(新潟県南魚沼市) [2023シーズン営業休止]

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(左)リフト下からゲレンデを見る。(右)リフト乗場。

「にいがた観光ナビ」のホームページで、石打花岡スキー場の2022シーズン営業休止が告げられている。「石打花岡スキー場 2021-2022シーズンは、新型コロナウイルスの影響にて営業は休止させていただきます」とある。昨シーズンに続いての営業休止とのことで少々心配になる。コロナが収束したら、再開の可能性はあるのだろうか。

ペアリフト1本の両側に緩斜面が広がっている。最長滑走距離は800m。最大斜度は20度なので、ファミリー層や年少者が中心のスキー場。スキー場ガイドには「リフトの左右に初級コースと中級コースをもつファミリーゲレンデ」と紹介されている(オールスキー場完全ガイド2000:立風書房)。

石打丸山・上越国際・舞子高原など大規模なスキー場に囲まれた小さなスキー場だが、子ども連れにはこうしたゲレンデの方が安心だと思う。子ども連れが多いということで、コロナには慎重な対応をしているのかもしれない。当然ながら今回、現地を訪れてみてもゲレンデ周辺に特に変化は見られない。

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(左)駐車場からスキー場全体を見る。(右)ゲレンデ最下部を見おろす。

2013年1月に周辺のスキー場で滑った帰り、国道353号沿いにあるので立ち寄って数本滑ってみた。ポール練習の少年たちやソリ遊びの子ども連れで、結構賑わっていて驚いた。チケットもIC方式になっていたし、食堂も2軒開いていた。小規模ながら固定客が多い地元密着のスキー場だと感じた。こうしたスキー場が消滅しないことを願いたい。(現地訪問:2021年11月)

<追記 2022年12月>
2023シーズンも営業休止と思われる。

2021年04月14日

越後アクシオムスキー場(その3)(新潟県魚沼市)

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(左)まだ残されていたセンターハウス。(右)メインゲレンデにロープトゥが設置されていた。

「越後アクシオムスキー場」の項に「圧雪車で整備され一番下のコースに新しいロープトゥーがありました」というコメントをお寄せいただいた。自分の目でも確認したいと思い、大湯温泉スキー場を訪問した帰り道に、アクシオムスキー場の跡地に寄ってみた。

ややゲレンデから離れた場所にあるセンターハウスの周辺は重機で除雪され、建物はスケルトンだけになりながらまだ残っていた。その先のメインゲレンデには、すでに以前のリフトはすっかり撤去されているが、それに替わりロープトゥが設置されていた。傍らにはバッテリーや重機も置かれているものの、いまは稼働もしていないし、人の姿も見当たらない。

意外だったのは、ロープトゥが驚くほど長い距離だったこと。以前のペアリフト1本分の長さはありそうだ。ロープトゥ終点にはアクシオムカラー(?)の三色に塗られた小屋が見えた。この長さのロープトゥに乗るには、ずいぶん腕の力が要るのではないだろうか。

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(左)ロープトゥは意外と長い。(右)ロープトゥ終点には三色の小屋。

何らかの目的で設置されたものただろうが、現地を見ただけではわからない。このロープトゥを使ってこの斜面を滑走した人たちがいることは間違いないだろうが……。(現地訪問:2021年3月)

こちらもご覧ください → 越後アクシオムスキー場 2009年9月20日
             越後アクシオムスキー場(その2)2013年11月5日

2021年03月21日

大湯温泉スキー場(新潟県魚沼市)

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(左)リフト下からゲレンデを見上げる。(右)リフト上部から。(いずれも2010年12月営業時)

2010年12月に魚沼市内のスキー場を踏破するため滑りに出かけたが、そのひとつとして大湯温泉スキー場も訪問した。コース幅が狭い場所もあり、初心者が温泉に来たついでにちょっと滑ってみるようなゲレンデ構成ではない印象だった。その日は雪が降りしきる天候だったので、滑っている人も少なく、視界が効かない中、苦労しながら滑った記憶が残っている。

本年2月「魚沼・大湯温泉スキー場 今期で終了」と新聞報道がなされた(新潟日報)。「利用者減少による経営環境の悪化が原因。来期以降『スノーパーク』として敷地の活用を目指す」と記されていた。

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(左)スキーハウス前のゲレンデマップ(2010年12月営業時)。(右)遠景から見たゲレンデ上部。

1960年に旧湯之谷温泉村の村営スキー場としてオープン。ペアリフト1基にコース3本。近年は雪不足の影響もあり赤字が続き、週末中心の営業となっていたが、今シーズンは年末年始と1月の土日だけの営業だった。2月12日には60年の歴史に感謝するたいまつ滑走が行われた。

「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には、以下のように紹介されている。「歴史と伝統のある大湯温泉街にあり、栃尾又温泉も近い。スキーのあとはのんびり温泉に。初級・中級向きが主でコース幅が全体に狭い」。アクセスは関越道小出ICから15km。

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(左)スキーハウスとリフトは一段高い場所に。(右)リフト乗場からゲレンデ左手に中級コース。

周囲の山並みが白銀から斑になりはじめた3月、大湯温泉を再訪した。スキー場周辺は温泉客の姿もほとんど見られず、静まりかえっている。車道から一段高い場所にあるスキーハウスとペアリフト乗場に行く道は、除雪もされておらず、足を滑らせながら雪の段差を登って行かなければならなかった。

リフトはまだチェアが付けられたままの状態。リフト下からゲレンデを見上げると、右手には斜度30度の上級コースがそそり立っている。左手は狭いカーブで折曲りながら斜面を下る中級コース。それより上部の様子は下からは見えない。

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(左)リフト乗場とその向こうのリフト右側に上級コース。(右)スキーハウスとリフト乗場。

温泉とスキーというのは絶対の組み合わせだったはず。しかし、温泉街に付属する小規模なスキー場は、廃止に追い込まれるところが多い。スキー人口が減り、スキーは一部の人だけのものになったのか。このくらいの規模のスキー場だと最早、温泉への集客の手段でもなくなってきたのだろう。(現地訪問:2021年3月)。



2020年01月26日

大原スキー場(新潟県魚沼市)

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(左)道沿いには「大原スキー場」の案内板。(右)ゲレンデへのアクセス道から。

記録的な暖冬で、これまでにない雪不足が続いている。1月に入ってもオープンできていないスキー場が珍しくないほど。営業期間が短くなるとスキー場の存続も困難になるのではないかと危惧している。魚沼市内のスキー場も例外ではなく、多くのスキー場がシーズンインできていない。そんな時期に大原スキー場を訪れた。11月に本ブログのコメント欄に「大原スキー場が閉場」らしいとの情報をいただいたためである(「越後アクシオムスキー場」の項)。

魚沼市中心地から国道252号を北東に向かう。大白川駅前を過ぎて国道から左折。さらにその先でも左折するが、「大原スキー場」の掲示は以前と変わらず立っている。除雪された道がゲレンデ下まで続いていた。さらにゲレンデ左側の中腹まで車で進むことができた。

見渡せるのは下部の第1リフト沿いの左右にある斜面だけ。ややブッシュが出ているが、あらためて見ると中上級者向けの気持ちよさそうな斜面である。リフトはチェアを外されていて、シーズンインの気配すらないのが寂しい。右手にあるレストハウスへも除雪されておらず、いくら小雪とはいえツボ足で進むのは困難。上部の第2リフト周辺の様子は、ここからうかがい知ることはできなかった。

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(左)ゲレンデ下部のリフト乗場・レストハウス付近。(右)ゲレンデ左側から第1リフト沿いを見る。

以前は「関越国際大原」という仰々しい名前だったと記憶している。1999年3月に一度だけ訪れたことがある。もう、20年も昔の話なので記憶は曖昧。天候が良くなかったせいか、滑っているのは地元のポール練習の少年たちばかりで他は閑散としていた。リフト2本ながら、かなり滑りごたえはあったと思う。

魚沼市中心部の小出あたりからも20km以上の距離がある。地元向けという位置づけなのだろうけれど、もう少し手前に須原などのスキー場もある。以前は別々の自治体だったといえども、立地としては厳しいだろうと思っていたがどうだったのだろう。

「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には以下のように紹介されている。「守門岳の中腹。尾根伝いの幅のあるコースから初心者向きの平坦なコースまで。ポール専用バーンがあり、運動部、競技会に好評。ゲレンデ内に民宿、スクール、レンタルあり」。ペアリフト2基(760m、569m)が直列に配置されていたので、滑走距離は1.5km以上とれたと思う。最大斜度30度。スキー場開設は1972年(昭和47)。

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(左)第1リフト乗場。

公共交通を使ってのアクセスは「只見線大白川駅から無料送迎バスで10分」となっている。日に数本の列車しかない只見線を使ってのアクセスは、当時といえども現実的だったとは思えない。豪雪で知られるこの地でも、今年はわずかな雪しか見ることができなかった。雪ではなく雨が降りしきり、閉鎖されたゲレンデをいっそう物悲しく包んでいた。(現地訪問:2020年1月)