2022年03月16日

猪苗代リゾートスキー場(福島県猪苗代町)

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(左)猪苗代リゾートの案内板。(右)アクセス路手前からスキー場を俯瞰する。

猪苗代リゾートスキー場が2021~2022シーズンにかけ、2期連続して休業中である。猪苗代リゾートホテルも含めて、廃止が濃厚と考えられる。すでにホームページは削除されているが、2020年4月時点では「新型コロナウィルスには全国的に感染防止の為、当社も休館休業となります。(中略)再開に向けてガンバリます!」と掲載されていたのだが。

猪苗代リゾートスキー場は、バブル初期の1985年に京急と猪苗代町の共同出資により設立。その運営会社は2003年に解散し、以後、運営は次々と別会社に引き継がれた。猪苗代湖に向かって滑り込むようなダウンヒルが売り物であった。「湖に向かって滑る」といえば、同じく休業となった京急系の青木湖スキー場(長野県大町市)も連想してしまう。

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(左)除雪されておらず進入できなかった地点。(右)アクセス路分岐付近から、ホテルとゴンドラ、第1ペア。

「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には「猪苗代湖を見下ろす磐梯山南西斜面に位置する。1730mの6人乗りゴンドラとスノーボード全面滑走可のスキー場。ゲレンデ下のリゾートホテルも洗練された雰囲気の都会派ホテルで、ラウンジバーも華やかなムードをもつ。温泉を引いたパブリックバスもあり、ナイターはオレンジ色のナトリウム照明で、金・土曜日は21時まで営業」と紹介がある。

「都会派ホテル」「ラウンジバー」など、バブル期を彷彿とさせるワードがいまとなっては郷愁を誘う。ゴンドラとそれに平行する3本のペアリフトを設置。最長滑走距離3,800m、最大斜度40度。上級から初級まで各レベルのコースが用意されていた。ネット上で見かけた、最終営業2020シーズンの訪問記録によると、経営難のためか、ゲレンデ整備や施設内の清掃も行き届いていないと書かれていた。

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(左)別ルートから駐車場下までは入れたが。(右)ホテルやゴンドラ前にも駐車場があったらしい。深雪でそちらには進めず。

猪苗代・磐梯周辺のスキー場の中で、ここだけは営業中に足を運ぶ機会に恵まれなかった。今回、会津方面訪問のついでに訪れた。県道から「猪苗代リゾート」の案内板で北側に曲がり、磐梯山の山麓に向かって上って行く。予想していたが、案内板がある右折箇所から先は除雪されておらず進入不可。それならばと、少し先から回りこむ道は除雪されていて、駐車場下まで進むことができた。

しかし、そこからホテルやゴンドラ乗場までは距離があり、深い雪の中、ツボ足では進めそうもない。諦めて山麓を走る道路まで戻り、遠目にゲレンデの様子を眺めるにとどめた。ゲレンデ内の施設に変化はないようすで、静かに雪の中に埋もれていた。アルツ磐梯・猪苗代など周辺に大規模なスキー場も多い。このまま廃止ということになってしまうのだろうか。(現地訪問:2022年3月)

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(左)山麓の猪苗代町内から遠望。
posted by 急行野沢 at 20:00| Comment(2) | 福島県 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする

2022年03月09日

ファミリースノーパークばんだい×2[2022シーズン営業休止](福島県猪苗代町)

まだ、「磐梯国際」を名乗っていた1998年2月に一度だけ、滑りに行ったことがある。福島県内のスキー場踏破のひとつとしてであった。その時の記憶は不鮮明ながら、特徴の少ない緩中斜面中心のゲレンデで強い印象が残っていない。当時から既に少々さびれた雰囲気だったと思う。

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(左)「ばんだい×2」の案内板。(右)ホテル下の駐車場。

その「ばんだい×2」が今シーズンは営業を休止。ホームページでは「2021-2022 新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、今シーズンのスキー場営業は休止いたします」と告げられている。

「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」では「磐梯国際」として以下のように紹介されている。「磐梯国際観光ホテルをベースにしたリゾートスキー場。磐越道猪苗代磐梯高原ICから10分ほどで、アクセスの便は抜群。整備がいきとどき、ファミリーや初心者向き」。リフトは最盛期にはペア4基、シングル1基。現在はペア2基のみとなっている。

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(左)ホテル脇から一段上のゲレンデへ。(右)リフト乗場。

2002年に運営会社が倒産して、一時的に休止。その間、周辺には大規模ゲレンデが続々とオーブンした。その後、2008年に新たな運営会社があらわれ、「ばんだい×2」としてホテルともども再開。最上部のリフトは廃止され、ペア2本の直列となった。再開後はさらに子ども連れ・ファミリー層を明確なターゲットとし、ファミリー向けの割引などを設定していた。

ひさしぶりに会津を訪れ、「ばんだい×2」を訪問してみた。幹線道路からの分岐には「ばんだい×2」の案内板があり、ホテル下の駐車場まで除雪されていて車で入ることができた。しかし、そこから一段上のゲレンデ下までは深い雪の中、ツボ足で進むしかなかった。

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(左)ゲレンデ下から斜面全体を見上げる。(右)ゲレンデ下にセンターハウス・パトロールなどの建物。

ゲレンデ下からはなだらかで何となくとりとめのない斜面全体を見上げることができた。今シーズンは雪が多かったはずだが、ゲレンデ下から見上げると整備されていない斜面にはところどころブッシュが出ている。周囲に人の姿は見られない。正面に磐梯山方面の雪景色を見ることができた。

それにしても、磐梯山周辺エリアにはある時期(猫魔ができた頃)から、スキー場があまりに多く造られ過ぎたと思う。その前は、他に猪苗代・裏磐梯くらいしかなかったのではないだろうか。「コロナのため」と理由は告げられているが、過去の経緯もあり、他の周辺のスキー場は営業しているので、今後について不安を感じてしまう。(現地訪問:2022年3月)

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(左)上部の第2ペアを見上げる。
posted by 急行野沢 at 13:09| Comment(0) | 福島県 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする

2021年11月09日

スキーリゾート天栄(福島県天栄村)[2022シーズン営業休止]

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(左)リフト下からゲレンデを見上げる。(右)左がテンカベ、右が林間コース。

「天栄の壁(テンカベ)」と呼ばれる名物コースがあった。そんなことから、2015年3月に福島方面のスキー場踏破の際、一度だけ訪れたことがある。羽鳥湖の奥に位置していて、アクセスが悪かった記憶がある。諸般の事情から現在、遠出ができないので、その時の記録をもとに振り返ってみたい。

訪問時には駐車場に30台ほどの車があった。滑っているのは初心者のスノーボーダーがほとんどで、スキーは数人だけ。テンカベは滑りごたえもあり、けっこう楽しめた。迂回コースはなんとなく降りてきてしまう感じで、中級以上には物足りない斜面。両者の差が極端だった。リフト1本(566m)だけだが、レストラン・レンタルなどは充実していた。

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(左)テンカベの上から見おろす。(右)林間コースからゲレンデ下を見る。

地元広報などにより、2022シーズンの営業休止が告げられている。開設は1995年だから、比較的新しいスキー場である。「近年の地球温暖化による雪不足に加え、いまだ収束の見えない新型コロナウィルスの影響により昨シーズンの利用者はピーク時の3割にまで落ち込んでおり、運営的にも厳しい状況が続いております」と記されている。

また、老朽化の著しいリフトに多額の修繕費用が必要であると触れられている。他のアウトドア施設への転用も検討されるようだ。村内小中学校のスキーは村が利用料を負担して、羽鳥湖でおこなわれる予定だという。

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(左)駐車場には30台ほど。(右)1回券数本滑った。

スキー場ガイドの紹介では「二股温泉と湯元温泉がベース。全長940mのエンジョイコースは平均10度、ビギナーでも楽しめる林間コース。上級者には最大38度のテンカベコース」とある(オールスキー場完全ガイド2000・立風書房)。ローカルな雰囲気をしみじみと感じさせるゲレンデだったと思う。来シーズン以降の動向も予断を許さない。(写真はいずれも2015年3月訪問時)
posted by 急行野沢 at 09:40| Comment(2) | 福島県 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする

2015年03月12日

芦ノ牧温泉スキー場(福島県会津若松市)

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(左)介護老人施設の建物の右手に広がるゲレンデ斜面が見える。(右)施設の裏(南側)から斜面を見上げる。

会津盆地を国道121号で南下する。平地が尽きて山間に入ったあたりに位置するのが芦ノ牧温泉。阿賀川を見下ろす高台、国道が阿賀川を横断するあたりに温泉街が広がる。開湯は1200年前、僧・行基による発見とも弘法大師によるともいわれている。蘆名家の牧場がこの近くにつくられたことからその名がつけられたとする説と、温泉街を流れる阿賀川が渦を巻いていたことに由来するという説がある。温泉には子宝に恵まれる効能があるともいわれている。江戸時代には近隣の利用のみの温泉であったが、明治35年に道路が開通したことにより温泉地としての発展を見せていった。

土曜日の午後3時、大規模な温泉ホテルでは到着するお客様を玄関前で迎える風景が見られる。現在は10数件の温泉ホテルが営業をしている。しかし、シャッターを閉ざした土産店やスナック、廃業したホテルも垣間見られ、少々寂しさを感じさせる界隈もある。昭和を感じさせてくれる町並みといえなくもないが。温泉街周辺の自然を楽しめる散策路も周辺に整備されている。

この芦ノ牧にスキー場があったことを知ったのは、「'76オールスキー場完全ガイド(立風書房)」による。同誌には、「コースというほどのものではなく、リフトの左側が整地してあり、300mほどのスロープができている。コブも少なく、傾斜も12~20度と初級者や家族連れに向いている。規模からいっても、やはり家族そろって温泉を楽しみながらスキーを……といったところ。中級以上にはまったくものたりない。リフト1基(200m)ナイターなし、土日祭日にスキー学校開校」と記載されている。

芦ノ牧温泉街の下を通過するトンネルの北側で、芦ノ牧温泉街には右折するが、そこを左折する。坂を上って行けば介護老人施設の駐車場に導かれる。その施設の南側にある斜面が「芦ノ牧温泉スキー場」の跡地ではないかと、事前に地図を見て見当をつけていた。その施設の職員の方に聞いてみると、やはりそこがスキー場の跡地だということだった。ガイドには「リフト1基」と書かれているが、簡単なロープトゥのようなものがあっただけのようだ。

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(左)施設の駐車場から芦ノ牧温泉街を見下ろす。(右)遠景からゲレンデ付近を見る。中央の杉林に隠れたあたりがゲレンデ跡。

ガイドにあるように「300mほどのスロープ」といった規模である。初級者が練習のために、あるいは家族連れで楽しむといったようなゲレンデだったのだろう。施設の駐車場からは眼下に芦ノ牧の温泉街を見おろすロケーションであった。施設の除雪車がさかんに駐車場周辺の除雪作業をしていた。周囲の山並みはまだ雪に覆われ、会津の山間に本格的な春が訪れるのは、もう少し先のことになりそうだった。(現地訪問:2015年3月)
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2015年02月22日

柳津温泉スキー場(福島県柳津町)

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(左)町内の各所には「柳津温泉スキー場」の案内掲示が残っている。会津柳津駅前の地図にも。(右)只見川対岸から見たゲレンデ全体。センターハウスより上の第2ゲレンデに屈曲シュレップリフトがある。

柳津温泉スキー場は前々から気になっていた。それは、途中で屈曲する珍しいシュレップリフトがあったからだ。シュレップリフトはJバーリフトとも呼ばれる。「下るよりも上る方が難しいスキー場」「リフトに乗るためだけに来る人もいるスキー場」などとも呼ばれていた。早くそのシュレップリフトに乗りに行かねばと思っていたのだが、最近になってネット上の掲示で今シーズンからのクローズを知ることとなった。やないづ振興協会のサイトには「柳津温泉スキー場はクローズとなりました。長きにわたってご愛顧頂きまして誠にありがとうございました。」と掲示されている。

1979~81年にかけて整備され開業したというから、30年あまりの歴史だったことになる。まさにバブルの時期にあわせるかのような開業時期であり、ピーク時には年間1万人の利用があったという。「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」には、「柳津温泉がベース。温泉街からはわずか。宿泊は西山温泉街も利用できる。コースは3本、ナイターは木~土曜日。レンタルあり、スクールなし」と紹介されている。リフトはシングル2基と記載されているが、うち1基は上記のシュレップリフトである。最大斜度は35度、最長滑走距離800m。

ゲレンデの構成も少々変わっていた。只見川に沿う道の脇に駐車場と登行リフト的な第1リフト(シングルリフト)乗場がある。そのリフトには中間乗場があり、中間乗場から上の部分は第1ゲレンデとなっていた。リフト終点にはセンターハウス。そして、そのセンターハウスの上にシュレップリフトが架かっていた。このシュレップリフトは途中で右に屈曲している。第2ゲレンデがそのように曲がっているので、それにあわせて曲げたものと思われる。この屈曲点のロープの取り回しは複雑のようで、詳しくは索道関係のサイトを参照いただきたい(→「索道観察日記」「別冊つなわたり/ロープウェイに乗ろう」)。

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(左)第1リフト乗場。道を跨いでゲレンデへとワイヤーが伸びている。(右)なかば雪に埋まった第1リフト乗場のゲレンデマップ。上部だけ見えている。

柳津町については、会津の盆地から只見川に沿って少し山間に入ったあたり…という程度の地理的な感覚しか持ち合わせていなかった。しかし、観光ガイドなどによると福満虚空藏菩薩圓藏寺の門前町として栄えてきたという歴史が記されていて、少し印象を改めることになる。会津坂下方面から国道252号をたどり中心街に入れば、それなりの温泉街が形成され道沿いには名物の「あわまんじゅう」の看板があちこちに見られる。「赤べこ発祥の地」の掲示も見られるが、これも圓藏寺の歴史に由来するものだという。

そんな中心街から只見川を挟んだ対岸を見やれば、柳津温泉スキー場のゲレンデのほぼ全体を見渡すことができる。ゲレンデは深い雪に覆われている。上部ゲレンデのあたりまで上っていく林道があるはずだが、除雪されているはずもなく、シュレップリフトをはじめとする上部のようすを近くで確認するすべはない。雪のない季節に再訪したいと思う。ただ、シュレップリフトがそのままの状態であり、支柱やワイヤーも撤去されてはいないのが遠目にも見てとれた。

只見川沿いの第1リフトの乗場に行ってみる。リフト乗場は深い雪に覆われ、リフト券売場の小屋やゲレンデマップなども雪に埋もれている。リフトのチェアははずされているものの、ワイヤーは道を跨いでゲレンデへと続いていた。リフト乗場のすぐ後ろには、奥会津の雪深い山々から水を集めた只見川が滔々と流れていた。(現地訪問:2015年2月)

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(左)第1リフト乗場のリフト券売場。
posted by 急行野沢 at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 福島県 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする