2021年02月05日

わかぶな高原スキー場(その2)(新潟県関川村)

昨年12月のレポートでは、「少なくとも今シーズンの営業は休止となったと思われる」と曖昧な書き方をせざるを得なかったが、先日の新聞報道で今シーズンの休止、さらに今後も再開の見込みがないことがわかった。

2021年1月29日の新潟日報によれば、「わかぶな高原スキー場閉鎖へ 経営難で営業停止のまま」と報じられている。
「今冬、営業を停止している新潟県関川村のわかぶな高原スキー場が、閉鎖する見通しとなったことが28日までに分かった。加藤弘村長は新潟日報社の取材に対し、スキー場として直営する考えがないことを改めて示した上で『リフト設備などを撤去し、スキー場としては閉鎖する』と述べた。スキー人口の減少や少雪で客足が伸びないことなどが要因で、30年余のスキー場の歴史に幕を下ろす。村が地権者から借り上げているスキー場の敷地は、賃借期限の2022年7月までに返還する方針。」

村の貸付金の返済滞納や従業員への賃金不払い、前売りリフト券への対応など、問題も積残っているという。

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(2015年3月営業時)

→ 「わかぶな高原スキー場」2020年12月17日
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2021年01月16日

臨時休業のスキー場

11都府県に緊急事態宣言が出されている中、スキー場関係者の感染も増えている。これを受けて、新たに営業を一時休止したり営業内容を縮小するスキー場がでている。すべてを網羅できないかもしれないけれど、必ずしもコロナが直接の理由とは限らないものも含めて、現時点の休業状況をまとめてみた(関東甲信越・北陸岐阜.エリア限定)。

[群馬]万座温泉スキー場 2/04まで毎週月~木を臨時休業→万座山Gのみ休業
    草津温泉スキー場 1/18~当面の間休業 →1/28~再開
[福島]猪苗代リゾートスキー場 今シーズン休業
    ファミリースノーパークバンダイ×2 今シーズン休業
[新潟]ガーラ湯沢スキー場 3/01~07臨時休業
    苗場スキー場 1/18~2月上旬まで臨時休業→2/08より再開
    かぐらスキー場 1/18~2月上旬まで臨時休業→2/08より再開 
    石打花岡スキー場 今シーズン休業
    六日町八海山スキー場 1/13~当面の間、臨時休業→2/27より再開
    妙高スキーパーク 今シーズン休業(本ブログ既報
    わかぶな高原スキー場 今シーズン休業(本ブログ既報
    村上市ぶどうスキー場 今シーズン休業(本ブログ既報
[長野]エコーバレースキー場 今シーズン休業(本ブログ既報
    志賀高原タンネの森 2/07まで金土日のみの営業→再開
    志賀高原寺子屋   2/07まで土日のみの営業→再開
[福井]新保ファミリースキー場 今シーズン休業
    今庄365スキー場 今シーズン休業
[岐阜]ウィングヒルズ白鳥リゾート 1月下旬まで臨時休業→1/23より再開
    飛騨高山スキー場 今シーズン休業
    国見岳スキー場 今シーズン休業

その他、一部コースのクローズやリフト営業時間の短縮など、営業内容の縮小は多くのスキー場から発表されている。

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(左)飛騨高山スキー場(2017年1月)。(右)石打花岡スキー場(2013年1月)。

スキー場関係者の感染により複数のスキー場が臨時休業に追い込まれることはあまり考えていなかった事態であり、今後どうなっていくのか予断を許さない。また、コロナが収束したとしてもスキー場を巡る状況がどうなっていくのか、懸念される。
posted by 急行野沢 at 13:34| Comment(0) | 東京周辺 その他 | 更新情報をチェックする

2020年12月30日

妙高スキーパーク(新潟県妙高市)

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(左)未圧雪のゲレンデの向こうに妙高山を望む。(右)センターハウス。

妙高スキーパークのホームページに「2020-2021 SEASON CLOSE 今年度の営業は休業いたします。来シーズン、何卒よろしくお願い申し上げます」と掲示されている。ファミリー層中心のスキー場なので、コロナの影響について慎重に考えた結果なのだろうか。コロナが収束すれば来シーズン以降、再開すると思われる。(→休業理由については、コメント欄に情報をお寄せいただきました)

20年ほど前に家族で出かけたことがある。ペアリフト1本に緩斜面。ガッツリ滑りたい人には物足りないゲレンデだけれど、スキーを始めたばかりの子ども連れには最適。センターハウスも家族連れを想定した設備が整っていたと思う。国道18号関山交差点からさほど距離もなく、積雪の多い道ではあるものの車でのアクセスは悪くない。

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(左)雪に埋もれたペアリフト乗場。(右)ゲレンデ中腹。

12月としては久しぶりの大雪に見舞われた直後、関温泉に向けて車を走らせてみた。やがて道の左側には妙高スキーパークの建物が見え、数台の車が入って何らかの作業はしている様子。しかし、ゲレンデやリフトは新雪に覆われたままで、整備が進められる様子は見られない。

道の右手の休暇村妙高ルンルンスキー場やこの先にある関温泉スキー場は、もう間もなく開業すると告げられている。この積雪があれば開業できそうなゲレンデから見上げると、妙高山が白く輝いて見えた。目を転じれば信越国境の山並みが続いている。この景観も魅力的だと思う。(現地訪問:2020年12月)

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(左)ペアリフト最上部。

*「にいがた観光ナビ」のホームページには「2021-2022シーズン営業休止」となっている。昨シーズンに続いての休止ということのようだ。

<追記 2022年12月>
ホームページ上では2023シーズンの休止も告げられている。「2022-2023 SEZSON CLOSE 今年度の営業は休業いたします。来シーズン、何卒よろしくお願い申し上げます。」これで3シーズン連続での休業。

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センターハウス前やリフト乗場付近では重機で作業が行われているようだったが、スキー場営業のためのものではない模様。(2022年12月)

2020年12月17日

わかぶな高原スキー場(新潟県関川村)

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(左)ゲレンデ最下部から見上げる。(右)ゲレンデ最下部のクワッド乗場付近を見おろす。(いずれも2015年3月)

わかぶな高原には2015年3月に一度だけ、訪れたことがある。新潟県内のスキー場を踏破する目的であった。もう少しローカル色の強いゲレンデかと思っていたが、クワッドで上がったところから擂鉢状にコースが広がり、スノーボードの若者が多くて思っていたよりも明るい雰囲気。3月に入り雪質が悪かったのは残念だったけれど、周囲の景観は素晴らしく日本海まで見渡すことができた。

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(左)クワッドから降りて第3ペアを見上げる。(右)クワッド上から第1・第2ペア方面を見る。(2015年3月)

そのため、場合によっては短時間で切り上げるつもりだったけれど、結構長居をすることになった。中級者に面白かったのは第1ペア沿いだった。わかぶな高原スキー場は1987年、まさにバブル最盛期に開業。スキー場内の各施設も何となくバブル期創業の雰囲気を感じさせた。昨シーズンは雪不足のため1日も営業できなかった。

スキー場や村のホームページで明言されてはいないが、少なくとも今シーズンの営業は休止となったと思われる。また、状況を見ると来シーズン以降の営業も厳しいようだ。本年8月の新聞報道によれば「新潟県関川村は31日、わかぶな高原スキー場の運営会社に対して、施設からの立ち退きを要請した。同スキー場は赤字経営が続いており、村長は取材に対して『退去期限を延長しても、赤字体質から脱却する具体的な根拠が示されなかった』と説明した」とのことであった(新潟日報)。

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(左)アクセス道路にはスキー場の案内板。(右)センターハウス入口には「立入禁止」。(2015年10月)

さらに「村長はスキー場を村が直営する考えはなく『今冬のスキー場営業は極めて難しいだろう』との見方を示した」と掲載されていた。9月村議会では「現在、撤退の準備をしている状況」と報告されている。10月にわかぶな高原の入口まで行ってみたが、「立入禁止」と表示され敷地内に入るのは憚られた。ただ、センターハウス前に何台か車があり、何らかの作業が行われている様子だった。

『オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)』には「国道113号線荒川地域に温泉が数ヶ所存在する。ファミリーにメインゲレンデのわかぶなコース。上級者にはコブのハイテックコース」と紹介されていた。リフトはクワッド1基、ペア3基。下越地方のスキー場は昨シーズンの雪不足で大打撃を被ったところが多い。ここもそのひとつといえるだろう。(現地訪問:2015年3月、2020年10月)

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(左)遠目にゲレンデ上部を見上げる。見えているリフトは第3ペアか。(2015年10月)

→ 「わかぶな高原スキー場(その2)」2021年2月5日
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2020年12月03日

エコーバレースキー場(長和町)

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(左)ゲレンデを見上げる。左・アンデルマットゲレンデと第8ペア、右は上部へ続く第1ペア。(右)中腹からゲレンデ最低部を見おろす。

エコーバレースキー場のホームページには「スキー場休止のご案内」として「公表が大変遅くなりまして申し訳ございません。2020-2021シーズンの営業に向けて準備を進めて参りましたが、十分なコロナ対策が困難と判断し、今期の営業を休止する運びとなりました。(後略)」と告知されている。

同一の経営主体による白馬さのさかは当初休止としていたものが一転、オープンの目処が立ったと公表された。しかし、エコーバレーはこのまま今シーズン営業休止となりそうである。エコーバレーのこの数年は、譲渡先や営業開始がなかなか公表されないなど、気をもむことも多かった。

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(左)ゲレンデ入口。(右)稼働準備もしていないスノーマシン。

既にオープンしたスキー場もある12月初旬。国道から姫木平に分岐する地点には「エコーバレースキー場」の案内板があるが、今シーズン休止の文字は見当たらない。ゲレンデ入口まで行ってみると、スノーマシンもゲレンデ下に置かれたまま。リフトのチェアもカバーの下。事務所前には数台の車があるものの、やはりオープンに向けての準備を進めてはいないようだ。

ゲレンデ上部はうっすら白いものの、ゲレンデはまだ秋の風情。広いガランとした駐車場も所在なさげ。周囲の店舗や宿泊施設などもシャッターを下ろしている。実は最近では、霧ヶ峰の軽い山歩きの起点としてレストハウス・ピステ脇にある広大な駐車場を使うことの方が多かった。山彦の稜線から見おろすと、この谷を上手にゲレンデに使った様子がわかる。

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(左)ゲレンデ下の店舗など、(右)山彦谷南の耳から。前方に第6クワッド・第4トリプル・第3ペア各リフトの最上部が見える(2017年11月)。

「首都圏発スキー場と宿EAST2003(実業之日本社)」には「殿上山の斜面に開かれたアンデルマットゲレンデと、その上部に扇状に広がるハイローゼン・エコー・サンライズといったゲレンデから構成されている。晴天率も80%と高く、澄んだ空気、真っ青な空、サラサラのパウダースノーは首都圏から3時間圏内のスキー場とは思えないほど」と紹介されている。スイス・アンデルマットと提携。当時は仮眠施設なども充実していた。

わが家からさほど遠くないものの、スキーに出かけたのは1993年2月の1回だけ。擂鉢状の地形にゲレンデが配置されているが、やはりアンデルマットが名物コースだった。最盛期からはペアリフト1基が廃止されたものの、それでもリフト7基(クワッド1、トリプル3、ペア3)の規模を誇っている。その規模もやや中途半端で持て余し気味なのかもしれない。

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(左)ゲレンデマップ。(右)ゲレンデ最下部の第8ペア乗場とスクールなどの建物。

リゾート的な雰囲気が強い白樺湖周辺のスキー場の中では、比較的硬派なイメージがあった。来シーズン以降の動向は不透明。これだけの規模のゲレンデがこのまま過去帳入りしないことを祈りたい。(現地訪問:2020年12月)

[2021年10月追記]
2022シーズンも営業休止と発表された。
[2022年10月追記]
2023シーズンも営業休止と発表された。

こちらもご覧ください → 「エコーバレースキー場(その2)(2022年10月27日)」

2020年12月01日

2021シーズン 営業休止?のスキー場

2021今シーズン営業休止が見込まれるスキー場。
本ブログで既報のほかは、以下のようなところでしょうか。
(関東甲信越・北陸・東海の範囲ですが)

[福島]猪苗代リゾート
[新潟]わかぶな高原 石打花岡 妙高スキーパーク
[長野]エコーバレー
[岐阜]飛騨高山 チャオ御岳
[福井]今庄365 新保ファミリー

コロナの影響もあるので、来シーズンは復活するところもありそう。
危ぶまれていた「胎内」「あさひプライム」「あわすの」「ひだ流葉」「飛騨位山」「飛騨舟山」あたりは営業しそうですね。「白弓」は今シーズン限りで休止でしょうか。

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わかぶな高原スキー場(2015年3月訪問時)

*コメント欄へのご指摘があり、妙高スキーパーク、猪苗代リゾートを追記しました。
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2020年11月07日

白馬さのさかスキー場(白馬村)[2023再開]

下記のように、いったん営業休止とホームページ上で告げられたが、その後、「白馬さのさか観光協会及び近隣住民の皆様の協力を得ましてオープンへの目処が立ったことから、今シーズンの営業を行うこととなりました」とのこと。なお、オープン予定日は12月25日(金)。
地域ぐるみでの取り組みによって、スキー場営業にこぎつけたということのようである。

ちなみに同一営業主体によるエコーバレーは、現在のところ「今シーズン休止」は変わらない模様。

[2022年10月追記]
白馬さのさか・エコーバレーとも、2022シーズンの営業休止が発表された。
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(左)国道沿いの駐車場からゲレンデを見上げる。(右)大糸線の向こうにセンターハウス。

白馬さのさかのホームページ上で、今シーズンの営業休止が告げられている。「白馬さのさかスキー場は2020-2021シーズンの営業に向けて準備を進めて参りましたが、昨今の社会情勢の中、十分なコロナ対策及び運営内容の見直しが困難と考え、今季の営業を休止する運びとなりました。(後略)」

同スキー場はこの数年、経営主体が変わるなど予断を許さない状況が続いている。2017年9月の信濃毎日新聞によれば「白馬村観光課によると、同スキー場の利用者数は1998~99年が約7万7千人で、その後は減少傾向にある。雪の降り始めが遅かった2015~16年は前季比41 %減の約3万4千人。16~17年も雪不足で営業開始が半月ほど遅れ、約4万3千人にとどまった」とあり、同年から経営会社が変わった。

コロナが原因としてあげられているので、その収束後は営業再開の可能性もあるのだろうが、前途多難と思わざるを得ない。「首都圏発スキー場と宿2003(実業之日本社)」には「専用のモーグルバーンや本格的なフリーライドバークもあるとあって、いつも若者の熱気に包まれている」と紹介されている。最近はスノーボーダーが多いゲレンデという印象があり、ちょっと私のようなオールドスキーヤーには近づけないと感じていた。

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(左)第6クワッド下から見上げる。(右)第2ペア前に取り外されたチェアが並べられていた。

2002年3月に鹿島槍・青木湖・佐野坂とサンアルピナ3スキー場を滑り歩いた際は、結構滑りごたえを感じたと記憶している。青木湖が休業して、サンアルピナとしての広さが失われてから、五竜・47・八方・岩岳など白馬の大ゲレンデを前にして中途半端な規模と感じられるのはやむを得ないのだろうか。

白馬方面の帰路に佐野坂へ立ち寄ってみる。国道沿いに広い駐車場があり、一段上がって大糸線の踏切を横切れば立派なセンターハウスがある。その裏側に第2クワッド、第6ペアの2本のリフトとそれぞれに沿う斜面が見える。リフトのチェアが並べられ、トラックや重機が作業をしている。来るべき再開のシーズンに向けての作業なのであろうか。(現地訪問:2020年11月)

なお、県内では同一経営主体であるエコーバレースキー場(長和町)も同様の理由で今シーズン営業休止が決定している。

<追記 2022年12月>
白馬さのさかのホームページで「2022年12月23日(金)OPEN予定」と告げられている。今シーズンは営業主体も変わり、開業にこぎつけた模様。
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2020年10月10日

村上市ぶどうスキー場[再開](新潟県村上市)

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(左)国道7号線沿いにゲレンデがある。(右)ゲレンデ下から斜面を見上げる。

本年8月、村上市のぶどうスキー場が今シーズン(2020-21)の営業を休止することが報じられた。新型コロナウィルスの感染拡大防止のためと理由は説明されている。昨年は雪不足のため、1988年の創設以来、はじめて1日も営業できなかったが、2年連続で営業しないこととなった。

「同スキー場は(中略)、例年1万人ほどが利用している。運営のため市が毎年計上する4千数百万円に対し、売り上げ1千万円程度と赤字経営だが、レストランに地域住民が携わり、学生の冬のスキー授業に活用されるなど、冬の地域活性化の要となっている。また中上級者向けのコースもあり、熱心なスキーヤーも多い」

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(左)ゲレンデ下のセンターハウスと第1ペア乗場。

「村上市長は『冬のスキー場がオープンできないのは残念だが、市民の命と安全を守るのが最優先』と、やむを得ない判断であることを強調。『これまでも宿泊施設など観光施設には新型ウイルス対策で補助してきているが、冬場に向けて必要なのかも今後検討していきたい』と話した」(新潟日報)

「オールスキー場完全ガイド2000」には以下のように紹介されている。「国道7号沿いで、新潟市と山形県鶴岡市の中間点。ともにクルマで1時間40分の距離(当時は日本海東北道は未開通)。ファミリー向き。中・上級者コース3本とビギナーコースは1本。コンパクトながら変化に富む」

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(左)センターハウス前からゲレンデを見上げる。(右)ゲレンデ下部を見おろす。(いずれも2014年営業時)

2014年1月にはるばる滑りに訪れた。その前シーズンにはリフト運行無届という理由で営業休止しており、そのまま閉鎖になってしまうのではないか……と危惧したための訪問だった。ペアリフト2基だけのローカルゲレンデという先入観とは裏腹に、なかなか滑りごたえのあるゲレンデで驚いた。

直列につながる2本のリフトはいずれも長く、中上級者が楽しめる斜面が多くて、根強いファンが多いのも納得できた。最上部からの展望も素晴らしい。その日は正月休みだったので餅つき大会があり、きなこ餅が振舞われた。子ども連れも多く、賑わいを見せていた

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(左)第2ペア沿いのパノラマゲレンデ。(右)パノラマゲレンデを見上げる。(いずれも2014年営業時)

今回、あらためて訪問してみたが、再開の可能性もあるので施設に変化は見られない。国道7号沿いという立地のせいか、周辺に宿泊施設はあまりみつけられない。また、今シーズン休止の案内も見られなかった。1回滑りに行っただけなのだが、ローカルゲレンデとしてはレベルが高いという印象。休止理由をそのまま解釈すれば、コロナが収束すれば再開ということになるのだろうが、一抹の不安は感じてしまう。(現地訪問:2014年1月、2020年10月)

*村上市ぶどうスキー場のホームページで、2022シーズンの再開が告げられた。
「2021-2022シーズンは12月25日(土)オープン予定です。いよいよウィンターシーズンが近づいて参りました!3シーズンぶりの営業となります。(以下、略)。」ぶどうスキー場の復活は嬉しい限り。一度滑りに行ったときは好印象だったので、また滑りに行こうかな。少々遠いけれど。
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2020年09月03日

揖斐高原スキー場(日坂ゲレンデ)[岐阜県揖斐川町]

揖斐高原スキー場は、すでに廃止された貝月・坂内と日坂の3つのゲレンデから構成されていた。貝月・坂内については本ブログでも過去にレポートしている。そして、残る日坂ゲレンデもついに営業を取りやめることになった。岐阜新聞(7月16日)によると「岐阜県揖斐郡揖斐川町は、同町日坂の揖斐高原スキー場の営業を昨シーズン限りで終了させ、スキー場運営から撤退する方針を固めた。今後は降雪に左右されない活用方法を検討していく」と報じられている。

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(左)日坂第1ペアリフトからゲレンデを見上げる(*)。(右)日坂ゲレンデの案内板(*)。

「昨シーズンは、雪不足のため1日も営業できず、2018年度も3日しか営業できなかった。町は深刻な雪不足とスキー人口の減少で、かつてのような収益は見込めないと判断し、運営から撤退する方針を固めた。(中略)今後は、トレイルランのコース整備などを検討。自然を生かして、1年を通して安定的に活用できる方法を模索していく」とのこと。

1963年に開設。人工降雪機を使わない天然雪のスキー場だっので、やはりこれだけ積雪が減っては営業日数の確保が難しいだろう。「オールスキー場完全ガイド2000(立風書房)」の「揖斐高原」の項には「貝月山の北斜面に日坂・貝月・坂内のゲレンデ。積雪は豊富でパウダースノー。R303沿線にありマイカー利用に便利。ナイター21時45分まで」と掲載されている。

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(左)貝月・日坂ゲレンデ入口の案内板(*)。(右)貝月・日坂・坂内の全体ゲレンデマップ(**)。

最盛期には貝月(ペア1・シングル1)日坂(ペア2)坂内(ペア1・シングル1)あわせて6基のリフトをもち、相当な規模を持っていた。坂内はやや奥まった位置にあり、やや独立した雰囲気があった。一方、貝月・日坂の両ゲレンデは栃の実荘を挟むように位置していたが、手前にある貝月ゲレンデの方が一足先に営業休止となっていた。

もともと周囲にはコテージやバンガローを備えたキャンプ場もあり、いまや営業日数が見込めないスキーに重きを置くメリットはないだろう。今回はさまざまな事情から現地に行くことが困難ではあるが、以前、貝月ゲレンデ訪問時に見た感じでは、日坂ゲレンデも初中級者向けの快適そうな斜面が広がっていた。身近なスキー場が次々と姿を消していくのは寂しい。

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(左)栃の実荘の左に広がっていた貝月ゲレンデ(*)。(右)坂内ゲレンデ(**)。

(*)=2012年6月 (**)=2011年4月

こちらもご覧ください → 揖斐高原スキー場・坂内ゲレンデ
             揖斐高原スキー場・貝月ゲレンデ
             

2020年08月01日

六呂師高原スキー場[その2](福井県大野市)

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(左)アクセス道への分岐にある案内板。(右)広い駐車場から、右に温泉施設とホテル、左にヒュッテ。

六呂師高原スキー場は、2013年12月に経営する事業組合が福井地裁に自己破産を申請。スキー場・ホテル・温泉施設などが事業停止に追い込まれた。最盛期にはリフト3基を擁し、来場者は約13万人にのぼっていたが、後発のスキー場との競争や設備の老朽化などにより来場者数は激減していた。

80年近い歴史に幕を下ろしたかに見えたが、2016年12月に簡易リフト(Tバー)2基を設置して、スキー体験施設として再開することが報じられた。ゲレンデ下の温泉施設「うらら館」も営業再開。限定的な形ではあるものの、グラススキーも可能な通年型スポーツ施設になるという。いつか再訪しなければならないと思っていたが、雁が原への訪問と合わせて、訪れてみた。

大野市街の北東の山麓に車を走らせると、曲がり角には「六呂師スキー場」を示す案内板が健在。ゲレンデ下へのアクセス道をたどると、草地の高原が広がっている。前回は天気が悪くて気が付かなかったが、周囲には牧場もあり、広々とした景観が気持ちよい。ゲレンデ下の温泉施設やホテルやヒュッテの建物も残っている。しかし、リフト施設はすべて撤去されている。脇のコンクリート階段はリフト施設の痕跡だろうか。

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(左)人工マットが敷かれたゲレンデ。(右)少し上がった牧場からゲレンデ下を見おろす。

梅雨空が爽やかな高原を覆っている。広い駐車場から斜面を見上げると、人工マットが敷かれたゲレンデが見えた。長さは300mほどだろうか。右側には簡易(Tバー)リフトが設置されている。冬期も設置される簡易リフトの長さは同じだから、冬期のゲレンデもこの範囲なのだろう。

以前のゲレンデ面積を考えると少々寂しいけれど、客層や収支を考えるとこの程度の規模が適切と判断されたのだろう。現在のスキー人口などを考えると、こうした形態はやむを得ない選択なのだろうと思った。「通年型」といっても、平日なので人影や車もほとんど見られなかった。(現地訪問:2020年7月)

【追記】
2022シーズンについては、2021年4月に営業休止が発表された。2023シーズン以降は未定。

こちらもご覧ください → 六呂師高原スキー場
posted by 急行野沢 at 09:00| Comment(1) | 福井県 営業休止のスキー場 | 更新情報をチェックする